研究課題/領域番号 |
21K19413
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山下 暁朗 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20405020)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | がん抗原 / フレームシフト変異 / mRNA分解 / ナンセンスコドン / 細胞ストレス応答 / mRNA翻訳 / mRNA監視機構 |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫を賦活化する方法として、mRNA監視機構を抑制により、がん細胞に特異的ながん抗原の元となる異常タンパク質を強制発現させる手法の可能性が指摘されている。本研究では、mRNA監視機構を阻害する新たな手法の開発に向けて、mRNA監視機構の新規の阻害因子の同定と解析を目的とする。
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研究成果の概要 |
がん免疫を賦活化する方法として、mRNA監視機構を抑制により、がん細胞に特異的ながん抗原の元となるフレームシフト変異遺伝子由来のmRNAがコードする非天然ペプチドの発現を増強する手法の開発が期待されている。本研究では、mRNA監視機構を阻害する新たな手法の開発に向けて、mRNA監視機構の新規の阻害因子の同定と解析を目的とした。本研究により、特定の細胞ストレスにより、mRNA監視機構を抑制し、がん抗原を発現させる新手法の開発に成功した。さらに、ストレスによるmRNA監視機構の抑制に、新規に合成されるタンパク質の存在を明らかとした。今後の分子同定による新たな研究展開も期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかとした、mRNA監視機構を阻害する複数の細胞ストレスは、これまで、NMDとの関わりがわかっていなかった。がん免疫療法による治療奏功は、フレームシフト変異の頻度と強く相関するが、NMDにより分解されるmRNAがコードする以上ペプチドがなぜ発現するのかについては謎のままである。本研究により、細胞ストレスによるNMD阻害が解明されたことにより、今後、免疫チェックポイント阻害剤の治療奏功予測が正確となるだけでなく、新たながん免疫賦活化薬の開発につながることが期待される。
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