研究課題/領域番号 |
21K19421
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
武田 はるな 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (80647975)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 生体内スクリーニング / 大腸がん / マウスモデル / 高脂肪食 / 大腸炎 / DSS / トランスポゾン / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎患者の大腸がん発症リスクは、通常より1.7-2.4倍高まる。慢性炎症を伴うがん形成は、TP53経路異常やエピゲノム脱制御を介していると考えられ、散発性大腸がんとは異なる分子機構で大腸がん形成が促進されている可能性があるが、詳細な分子機構や関与する遺伝子の全体像はいまだ不明確である。そこで本研究では、1)Sleeping Beauty挿入変異誘発法を用いたマウス生体内スクリーニング、2)潰瘍性大腸炎関連大腸がん由来の臨床検体を用いた解析、3)候補遺伝子の機能検証、を行うことで慢性炎症を伴うがん特異的に機能する大腸がんドライバー遺伝子を同定する。
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研究成果の概要 |
慢性炎症を伴う大腸がん形成にどのような遺伝子変異や経路が関与するのかを明らかにするために、大腸炎マウスモデルにおいてトランスポゾンを用いたがん関連遺伝子生体内スクリーニングを実施し、炎症関連腫瘍形成に関与する候補遺伝子を同定した。得られた候補遺伝子のがん化能に関し、オルガノイドを用いた実験系にて検証し、2つの遺伝子が腫瘍抑制的に機能することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、炎症関連腫瘍形成に関与する遺伝子を網羅的に同定した。同定した遺伝子のCdkn2aは、炎症刺激によりDNAメチル化を介して不活性化されることをin vitroの実験により示した。慢性炎症はエピゲノム異常を引き起こしてがん促進的に機能することが知られるが、本研究で同定した遺伝子群を詳細に調べることにより、炎症関連腫瘍で機能する遺伝子の特定につながると考えられる。
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