研究課題/領域番号 |
21K19432
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
田辺 章悟 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 室長 (40772166)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 免疫老化 / 認知症 / 脳内免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、免疫系の老化がアルツハイマー病の病態を加速させる一因である可能性を検証し、その分子メカニズムを解明する。アルツハイマー病のモデルマウスに対して老化したマウスの骨髄を移植し、脳内に局在する免疫系細胞のサブタイプや機能をフローサイトメトリーによる細胞分離実験や次世代シーケンサーによる遺伝子発現解析を通して解析する。また、病態加速に関連のある遺伝子を細胞培養実験で同定し、老化した免疫系細胞からゲノム編集技術を用いて同定した遺伝子の発現を欠損させ、アルツハイマー病の病態加速が抑制されるのかを検証する。
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研究実績の概要 |
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease: AD)は認知機能の低下を主徴とする進行性の神経変性疾患である。老人斑の蓄積、神経原線維変化、慢性的な炎症により脳が萎縮していくことが知られている。ADは世界中で最も患者数の多い神経変性疾患であり、65歳以上の7人に1人が罹患している。AD患者の多くは65歳以上であり、加齢が大きなリスクファクターであると考えられているが、その分子実態は十分解明されていない。加齢に伴う身体的変化の1つとして免疫老化がある。免疫老化は加齢に伴って生体防御機能が低下する一方、慢性炎症や自己免疫などを引き起こす生命現象である。本研究では、免疫系の老化がADに与える影響を解析するため、骨髄移植を利用してADモデルマウスの免疫系を老化させ、認知機能評価を行った。その結果、免疫系を老化させることでAD病態の進行が抑制され、免疫系細胞の遺伝子発現解析から、老化した免疫系細胞がAD病態を加速させる要因となる細胞群や遺伝子を同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた研究計画はほとんど実施し、免疫老化によるAD病態の加速に関わる細胞群や遺伝子を同定できたが、想定よりもメカニズムが複雑であることがわかり、より詳細な解析が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
免疫老化によるAD病態加速に関わる細胞群や遺伝子は同定できたものの、その詳細なメカニズムは解明に至っていない。今後は、当該遺伝子をゲノム編集システムで免疫系細胞特異的に欠損させたADモデルマウスを作製し、老化した免疫系細胞と当該遺伝子が引き起こすADにおけるシナプス病態の実態を高解像度に解明していく。
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