研究課題/領域番号 |
21K19441
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
金澤 雅人 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (80645101)
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研究分担者 |
田井中 一貴 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80506113)
清水 宏 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (40608767)
上野 将紀 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40435631)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | タウ / 分解 / 排泄障害 / 認知症 / 脳血管障害 / ミクログリア |
研究開始時の研究の概要 |
認知症の原因となるタウ蛋白蓄積が生じる能血管障害モデルをもとに,タウ蓄積とその排泄に関して機序の解明を行う.脳血管障害に伴うタウ蛋白蓄積を解明することのみならず,その障害の基盤を解明する研究である.ミクログリアで,タウ蓄積を軽減し,認知機能を改善することができれば,高血圧,糖尿病,高脂血症治療薬を用いて,ミクログリアを保護的に修飾し,タウ排泄促進するかを検討する.これにて,ドラッグ・リポジショニングの応用が可能である.さらに,異常蛋白蓄積による神経変性疾患にも応用可能な提案であり,他の蛋白排泄機序の解明につながり,他の神経疾患研究にも展開する.
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研究成果の概要 |
認知症の原因とその治療として、脳神経外科との融合的な発想をもとに、脳血管性認知症の原因とそれに対する治療戦略に挑戦した。脳血管障害モデルを用い、認知症の原因となるタウ蓄積が生じるかを検証した。結果、脳血管障害後にタウ蓄積することを見出し、外因性タウの脳室内投与で認知機能障害は増悪した。また、その蓄積に、ミクログリアが関係すると仮説し、薬剤にてミクログリアを除去すると虚血ラットの認知機能障害増悪を見出した。さらに脳虚血後の脳組織のプロテオミクス解析で、ミクログリアの性質を変化させる標的蛋白質を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳血管障害に伴うタウ蛋白蓄積を解明することのみならず,その障害の基盤を解明する研究である.特に脳血管障害と神経変性疾患という一見関係がない疾患を類似病態として捉え,解明することはこれまでと一線を画すものである. 今回、脳血管性認知症の原因としてタウ蓄積が関与すること、その原因としてミクログリアが関係することを明らかにした。さらに、ミクログリアの性質を変化させる標的蛋白質も明らかにすることができた。それに対する介入で、脳血管性認知症の改善のみならず、アルツハイマー病や外傷性脳損傷の認知機能低下にも介入する可能性を考えており、発展の可能性を示すことができたことは学術、社会的に意義が大きい。
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