研究課題/領域番号 |
21K19444
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
醍醐 弥太郎 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30345029)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ゲノム機能診断 / がんプレシジョン医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大規模癌ゲノム解析やゲノム医療等において同定される遺伝子異常等の高速機能評価により、ゲノム情報の質的診断法の開発基盤の確立を目的とする。第1段階として、肺腺癌発症のリスク遺伝子を分子モデルとして、各種の遺伝子制御技術により複数のリスク遺伝子をヒト体細胞株へ導入する技術の確立を行う。第2段階として、気道上皮株に各リスク遺伝子を導入した複数通りの細胞を迅速に作成するアッセイを確立する。第3、4段階として、作成株を用いて細胞の表現型や抗がん薬感受性をハイスループット解析するアッセイを構築・検証する。本研究により癌のリスク診断法とプレシジョン医療の開発に資する先駆的な基盤構築が期待される。
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研究成果の概要 |
大規模癌ゲノム解析等において同定される様々な遺伝子異常の高速機能評価により、ゲノム情報の質的診断法を開発する基盤の確立を目的として、本研究では癌関連遺伝子を分子モデルとした各種の遺伝子制御技術により遺伝子機能をヒト細胞株内で迅速に制御し、その細胞内機能を検出するアッセイを検討した。多様な癌関連遺伝子変化の高速機能評価系と診断・治療応用基盤の構築に向けて、遺伝子機能をヒト細胞株内で制御した条件下で細胞の表現型の検討と下流分子の探索を行い、癌関連遺伝子による体系的な細胞の機能変化を検出する手法を整備した。これらの研究結果は複数の学会で報告し、国際学術雑誌に論文発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発する遺伝子異常の高速機能評価技術は、複数の遺伝子異常の蓄積で生ずる発癌のメカニズムの解明と、その情報に基づいた癌診断・治療に向けた開発の迅速化に貢献するのみならず、他の生命科学分野にも応用可能と考えられる。例えば、この技術を用いた遺伝子異常の高速機能診断が可能になれば、癌の治療薬適用率を向上させることが可能になる。また、この手法は、他の医薬品開発技術と組み合わせることで、癌のみならず各種の疾患の治療法の開発につながる可能性がある。本研究成果は、新しい生命科学や医療開発に貢献でき、基礎研究のブレークスルーのみならず、その多分野への展開性が期待される。
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