研究課題/領域番号 |
21K19451
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
副島 英伸 佐賀大学, 医学部, 教授 (30304885)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | インプリンティング疾患 / Beckwith-Wiedemann症候群 / インプリティング制御領域 / DNAメチル化 / SOX2/OCT4 / CTCF / 過成長 / インプリンティング制御領域 / DNAメチル化バウンダリー / ゲノムインプリンティング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、DNAme boundaryの特徴を明らかにし、メチル化伸展の分子機構を解明する。BWSは、ICR1の異常高メチル化で発症する。母性アレルICR1の非メチル化にはOCT4とCTCFの結合が重要であり、OCT4/SOX2結合部位の変異が母から子に伝達されると、異常高メチル化がより広範囲・高度になる。マウスでもICR1に同様の変異を導入したところ、DNAme boundaryを同定した。このマウスを用いてDNAme boundaryの欠失とヒストン修飾解析、CTCF結合部位への変異導入を行い、メチル化伸展の分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
インプリンティング疾患ベックウィズ・ビーデマン症候群(BWS)は、ICR1の異常高メチル化で発症する。正常ICR1のメチル化はアレル間で異なり、その維持にはSOX2/OCT4結合部位(SOBS)とCTCF結合部位(CBS)が重要であるが、分子機構は未解明である。マウスICR1のSOBSと4ヶ所のCBSに変異を導入した変異マウスパネル(10系統)を作製し、解析した。その結果、ICR1のメチル化維持の鍵部位はSOBSとCBS3であり、これらの領域にSOX2/OCT4とCTCFが結合できなくなるとクロマチン構造が変化することで高メチル化が生じ、表現型を惹起する遺伝子発現変化が起こると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
母性ICR1のメチル化維持には、SOBSとCBS3が重要であることが判明し、これまで不明であったSOBSとCBSの協働分子機構の一端が解明できた。BWS発症につながる胎生期のメチル化異常の発生機構の解明につながる。また、遺伝子診断、治療、予防の技術開発の基盤となる。
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