研究課題/領域番号 |
21K19452
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
淵上 剛志 金沢大学, 薬学系, 准教授 (30432206)
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研究分担者 |
ヌグエ・トン ミャ・ミャッ 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員研究員 (90772583)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 分子イメージング / ウイルス / SPECT / 抗体 / N-タンパク質 / Nタンパク質 / 感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、未だ病態発現機構が明らかでない新興再興感染症を引き起こすウイルスによる感染症の経時的な病態の進行過程をライブイメージングできる新規技術の開発を目的とした。そこで、(1) ウイルス由来タンパク質に極めて特異的な抗体型分子プローブを用いたin vivoイメージング、(2) ウイルス発現に応じて酵素やトランスポーターを発現するレポーター遺伝子を利用したin vivoイメージングの2つの手法を開発し、ウイルス感染症選択的な病態解析法として資するか検討する。
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研究成果の概要 |
ウイルス感染症における感染分子特異的なイメージングにより、病態進行のリアルタイム解析が期待される。本課題では、致死率が10%を超えるSFTSを引き起こすウイルス(SFTSV)を標的とした分子プローブの開発と評価を行った。SFTSV感染細胞に対する種々の抗体を用いた検討で、Nタンパク質標的IgG (N-mAb) が最も良好な集積性を示した。SPECT/CTを含むin vivo評価にて、感染マウスのウイルス感染部位に高い集積が確認され、111In-N-mAbがSFTSV選択的な分子プローブとして機能することが示された。今後は、病態の重篤度と感染分子挙動の相関性解析や治療法の開拓を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未解明なウイルス感染症の分子イメージングにより、詳細な病態進行のメカニズム解析が可能となり、早期診断や治療法の確立に繋がることが期待される。 本研究では、罹患すれば致死率が10%を超え、日本でも大きな問題となっている新興感染症のSFTSを研究対象として、感染分子特異的な分子プローブの開発を試みた。その結果、Nタンパク質というSFTSウイルスの内部および表面に発現している特異的な抗原を認識する抗体を用いることで、生体内におけるSFTSV挙動の特異的な分子イメージングが可能であることを発見した。本研究成果は、様々な新興・再興感染症の病態解明や治療法開発への応用が期待される。
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