研究課題/領域番号 |
21K19468
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 |
研究代表者 |
小川 優子 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員 (00454497)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 末梢血白血球 / 細胞治療 / 虚血性疾患 / 血管再生医療 / 成人末梢血中の造血幹細胞 / X線照射 / 脳梗塞 / 末梢血白血球細胞 / X線照射 / 血管再生 / エネルギー代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の活性化には、“シグナル伝達”と、それを実行するための“エネルギー供給”の両者が必須である。従来の再生医療研究においては、主にシグナル伝達を中心とした研究開発が行なわれてきたが、今後はエネルギー供給に関する研究や、それを用いた治療法開発が急速に進歩すると考えている。本研究は、末梢血白血球細胞にエネルギーを付与し、外部へのエネルギー放出が可能な状況を作ることに寄り、造血幹細胞と同様の働きを有する末梢血白血球製剤の開発を目指したものである。再生医療研究におけるエネルギー供給の重要性を明らかにするとともに、その知見を応用した全く新しい再生医療技術の確立に挑戦する。
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研究成果の概要 |
我々は造血幹細胞の血管再生・修復メカニズムが、障害によりエネルギー源が枯渇した血管内皮細胞に対し、低分子メタボライトを供与することに伴うエネルギー代謝の活性化であり、幹細胞の生着が不要であることを明らかにした。すなわち、血管修復・再生能には、必ずしも「幹細胞」が必要無い。そこで新たなソースとして、循環末梢血中の血球細胞を用いることが出来ないかと考えた。しかし様々な検証結果から、末梢血中の血球細胞は個体差が大きく、一律の結果を得るための条件を見つけることが出来なかった。そこで、循環末梢血中のCD34陽性細胞に着目し、脳梗塞モデルマウスに投与した際の血管再生・修復能を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
献血により採取した血液中に含まれるCD34陽性細胞に関しては、これまで殆ど研究されていない。その理由として、血中における含有率が低く、造血能および幹細胞としての分化・増殖能がほとんど認められないことが挙げられる。しかし、今回の結果から末梢血中のCD34陽性細胞も再生医療用の細胞ソースとして利用できることが明らかになった。末梢血中のCD34陽性細胞を用いた再生医療は、他の幹細胞治療と比し圧倒的に安価で、発展性も極めて高い。すなわち、本研究で得られた成果は医療経済面でも非常に有意義な課題であるといえる。
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