研究課題/領域番号 |
21K19483
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
櫻井 文教 大阪大学, 大学院薬学研究科, 准教授 (70370939)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 線維化 / TGF-b / レオウイルス / 二本鎖RNA / 細胞外マトリックス / 特発性肺線維症 / 腫瘍溶解性ウイルス / ドラックリポジショニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、抗癌剤として臨床開発中の腫瘍溶解性ウイルス製剤(癌細胞特異的に感染して癌細胞を死滅させるウイルス)であるレオウイルスを、指定難病である特発性肺線維症の治療薬として開発することである。具体的には、①筋線維芽細胞に対するレオウイルスの脱線維化効果の検討、②肺線維化マウスに対するレオウイルスの脱線維化効果の検討、③レオウイルスによる脱線維化誘導メカニズムの解明を実施する。
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研究実績の概要 |
研究の目的は、抗癌剤として臨床開発中の腫瘍溶解性ウイルス製剤(癌細胞特異的に感染して癌細胞を死滅させるウイルス)であるレオウイルスを、指定難病である特発性肺線維症の治療薬として開発することである。本年度はブレオマイシン誘導性の肺線維化モデルマウスにレオウイルスを静脈内投与し、脱線維化効果を検討した。その結果、肺線維化マウスにおいてalpah-smooth muscle actinや1型コラーゲンなどの線維化マーカーの低下傾向は観察されたものの、統計的な有意差は得られなかった。これは、レオウイルスの肺への集積性が低いためであると考えられた。なお、マウスに対する顕著な毒性は観察されなかった。 次に、TGF-b処理により活性化させたヒト皮膚由来線維芽細胞やヒト肝星細胞株を用いて、レオウイルスならびに二本鎖RNAの脱線維化効果を評価した。その結果、レオウイルスおよび二本鎖RNAにより線維化マーカーの発現低下が観察された。さらにRNA-seqにより、レオウイルス作用後の遺伝子発現変動を網羅的に解析した。また、種々の細胞側因子をsiRNAを用いてノックダウンした細胞、もしくはノックアウトマウス由来初代培養細胞を用いて検討したところ、細胞種、レオウイルス、二本鎖RNAの違いによって脱線維化効果誘導メカニズムが異なる可能性が示された。さらに脱線維化効果に1型インターフェロンなどのサイトカインが関与しないことを示唆するデータを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、ブレオマイシン誘導性の肺線維化マウスではレオウイルスによる顕著な脱線維化効果は観察されていないが、培養細胞を用いた検討では脱線維化効果が観察されており、またそのメカニズムについても興味深い結果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、遺伝子改変レオウイルスもしくはリポソームやエクソソームなどを利用して、製剤 化したレオウイルスを用いて肺線維化マウスの治療を試みる。またレオウイルスの脱線維化効果のメカニズム解明に関して培養細胞を用いた検討を進める。
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