研究課題/領域番号 |
21K19486
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
澤 新一郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80611756)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | ILC3 / 細胞株 / STAT5 / レトロウイルスベクター / RORgt / 前駆細胞 / ウイルスベクター / in vitro / IL-22 / 腸管免疫 / 炎症性腸疾患 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
「外来微生物からの生体防御能の維持」と「自己組織に対する免疫異常の抑制」を両立する手段は現在確立されておらず、炎症性腸疾患や急性GVHDの治療に難渋することが多い。上皮バリア機能の向上に着目したILC3の機能増強は制御性T細胞を用いた細胞療法や免疫抑制剤に替わる画期的治療法になりうる。
|
研究成果の概要 |
3型自然リンパ球(ILC3)は腸管バリア機能の維持に極めて重要な役割を果たす。本研究ではILC3 機能増強による粘膜バリア機能の向上を目的とした細胞治療法や薬剤開発への道を開拓するため、(i)ILC3 の大量培養を目的とした in vitro 培養系の樹立および(ii)細胞移入による in vivo ILC3 機能の検証を行った。ILC3の生存を増強させるため、恒常的活性型STAT5(STAT5CA) を発現するレトロウイルスベクター(pMXs-tdTomato-P2A-STAT5CA)の開発に着手し、ヒトT細胞株であるJurkat 細胞へのウイルスベクター発現系の構築に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ILC3は腸管バリア機能の維持に極めて重要な役割を果たすことから、「生体内における ILC3数の増加や機能増強は細菌性腸炎、ウイルス性腸炎などの感染性腸炎からの生体防御や炎症性腸疾患やアレルギー、急性GVDHなどの免疫異常の予防につながる可能性が高い。しかし、これまでILC3の細胞株は存在せず、gain-of functionによる生体内ILC3機能評価を行うことは不可能であった。本研究ではリンパ球の生存を促進させる恒常的活性型STAT5(STAT5CA) をレトロウイルスによりILC3へと遺伝子導入させ、ILC3細胞株の樹立を実現させるために必要なレトロウイルスベクターの樹立に成功した。
|