研究課題/領域番号 |
21K19492
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
白石 航也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 部門長 (80609719)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 肺がん / 生殖細胞系列変異 / TCRレパトア解析 / TCRレパトア / RNAシークエンス / 全エクソンシークエンス |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞は、HLA領域の欠失、遺伝子変異等の蓄積や免疫応答に関わる遺伝子群の発現異常といった複合的な遺伝子異常の蓄積により、がん細胞は宿主免疫から回避している。本研究では、肺腺がん症例約1600例を対象に既取得全エクソン・RNAシークエンスデータを用いたTCRレパトア解析を実施し、発がんリスク・予後・化学療法応答性それぞれに起因するプロファイルを明らかにする。また得られたデータを検証するため、別手法を用いてレパトアプロファイルを確認・同定する。
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研究成果の概要 |
獲得免疫系の主役をなす細胞性免疫に関わるT細胞は、抗原特異的な受容体としてT細胞受容体(T-cell receptor:TCR)を発現している。本研究では、特にHLAリスクアレルに対するT細胞受容体の多様性(TCRレパトアプロファイル)との相関を検討し、肺がんリスクとの関連を検討した。まず既取得肺腺がん組織検体由来RNAシークエンスデータ約2,500例を用いて、MIXCRを用いて検討を行った。まずRNAシークエンスの解析手法による影響がないかを検討したところ、TCRレパトアを検出することができた。HLAアリルとTCRレパトアの多様性等に着目した統合解析を行い、現在その成果を取りまとめている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、様々な遺伝要因や環境要因等により免疫の活性化能に影響を与え、発がんリスクに寄与している可能性が示された。現在TCRレパトアの多様性は、免疫チェックポイント阻害剤など、一部の薬剤の治療効果や副作用等に影響を与えていることが報告されていることから、今後も重要な研究テーマであると考えられる。
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