研究課題/領域番号 |
21K19501
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高地 雄太 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60415156)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 自己免疫疾患 / ゲノムワイド関連解析 / ロングリードシークエンシング / レトロエレメント / 自然免疫刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノムワイド関連解析で多くの自己免疫疾患感受性遺伝子が明らかになったが、本研究では残された遺伝因子として内在性レトロエレメント配列の遺伝子多型に注目する。ロングリードシークエンス技術を用いて、日本人の不死化B細胞株における全ゲノムシークエンス(WG-seq)および網羅的発現解析(RNA-seq)を行う。これによって発現量に個人差をみとめるレトロエレメントRNAおよびその発現量を制御する遺伝子多型を網羅的に明らかにする。また、これらのレトロエレメント多型を関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、炎症性筋炎でジェノタイピングし、自己免疫疾患発症に関わる多型を同定する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、自己免疫疾患におけるレトロエレメント配列の役割を明らかにすることを目的とした。まず、日本人のB細胞株(n=27)のロングリード全ゲノムシークエンスを行うことにより、レトロエレメント多型のカタログを作成した。またIFN-α刺激したB細胞株のロングリードRNA-seqを行い、163,747 種のRNA カタログを作製した。約8割は新規のRNAであり、一部はレトロエレメントを含む未知の遺伝子領域から転写されるものであった。また、これらのRNAの発現に影響する遺伝子多型を網羅的に明らかにし、ゲノムワイド関連解析データと統合解析することによって、自己免疫疾患に関わるものを網羅的に同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、いまだ全貌が明らかになっていない自己免疫疾患の病因メカニズムについて、ゲノム上の未開拓領域であるレトロエレメントから迫るものである。本研究では、自己免疫疾患に関わるレトロエレメント由来のRNAを網羅的に明らかにしたが、これらの解析によって整備されたRNAカタログは、自己免疫疾患以外の様々な疾患の病因解明につながる貴重なリソースになると考えられる。
|