研究課題/領域番号 |
21K19508
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
保仙 直毅 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10456923)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 細胞医薬 / NK細胞 / CAR-NK細胞 / 遺伝子細胞治療 |
研究開始時の研究の概要 |
CAR-T細胞に関する一つの大きな問題は、患者毎に自己のT細胞から作る必要があり、コストが莫大であることである。一方、HLAに拘束されない細胞傷害性細胞であるNK細胞であれば、アロのドナーから多数の患者用の細胞が作れる可能性があると考えられる。そこで、我々が開発した活性型インテグリンβ7を標的としたCARを用いて既報の方法に従い臍帯血由来CAR-NK細胞を作製することから始め、それをプラットフォームにより有効なCAR-NK細胞の作製法の開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
CAR-NK細胞はアロのドナーから多数の患者用の細胞が作れる可能性があり、CAR-T細胞の大きな課題である高いコストの問題を解決する可能性がある。我々が既に開発した活性型インテグリンb7を標的とするCAR (以後MMG49 CAR と呼ぶ)をヒト臍帯血単核球に導入し、既報に従いCAR-NK細胞の作製を行った。その結果、MMG49 CAR-NK細胞による有意な細胞傷害活性が得られることを示した。さらに、MMG49 CAR-NK細胞のsingle cell RNA seq解析を行い、多様な細胞亜集団があることを明らかにした。現在それぞれの細胞亜集団の機能を解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、わが国で初めて臍帯血由来CAR-NK細胞を臨床開発するための道筋が開かれた。今後、多発性骨髄腫に対してMMMG49 CAR-NK細胞を臨床開発していくとともに、様々ながん種に対して新たなターゲットに対する様々なCAR-NK細胞の開発が可能である。また、CAR-NK細胞のheterogeneityの解明が進むことにより、より効率的に抗腫瘍効果の高い細胞集団を誘導する方法が開発されることにつながる。現時点では既報に則ったCAR-NK細胞を行っているが将来的には、その製造法も独自のものを開発していく予定である。
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