研究課題/領域番号 |
21K19522
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
永橋 昌幸 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30743918)
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研究分担者 |
奥田 修二郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00512310)
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (10334674)
諸 和樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10745566)
土田 純子 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (90769415)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | スフィンゴシン-1-リン酸 / TP53 / 乳癌 / 脂質メディエーター / トリプルネガティブ |
研究開始時の研究の概要 |
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、脂質でありながらタンパク質と同じように細胞情報伝達物質として働く脂質メディエーターであり、TP53による細胞の生死に関わる制御機構にS1Pやセラミド等の脂質分子が寄与している可能性が示唆されている。我々は、トリプルネガティブ乳癌の高悪性の病態は、遺伝子異常だけでは説明がつかず、その背景には脂質メディエーターを介した分子機構が関与していると仮説を立て、本研究で検証する。TP53の脂質メディエーター分子を介した細胞制御機構に着目し、トリプルネガティブ乳癌における病態メカニズムを解明し、新規治療法開発への研究基盤を確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、脂質でありながらタンパク質と同じように細胞情報伝達物質として働く脂質メディエーターであり、TP53による細胞の生死に関わる制御機構にS1Pやセラミド等の脂質分子が寄与している可能性が示唆されている。我々は、トリプルネガティブ乳癌の高悪性の病態は、遺伝子異常だけでは説明がつかず、その背景には脂質メディエーターを介した分子機構が関与していると仮説を立て、本研究で検証する。TP53の脂質メディエーター分子を介した細胞制御機構に着目し、トリプルネガティブ乳癌における病態メカニズムを解明し、新規治療法開発への研究基盤を確立することを目指す。課題AではTNBCにおけるTP53遺伝子異常とS1P分子機構の役割解明を目的とし、CRISPR/Cas9遺伝子編集技術を用いて、マウスおよびヒト由来のTNBC細胞株(E0771細胞株、MDAMB231細胞株)に対し、TP53及びS1P産生酵素(SphK1、SphK2)のKO細胞を作製中である。また、TP53のhot spot mutationの有無とS1Pを介した細胞制御機構の関連を見るために、TP53がwild typeの乳癌細胞株とhot spot mutation(R273L、R248Q、R175Hなど)を伴う乳癌細胞株においてS1Pシグナル阻害薬による細胞抑制効果について検討を行い、TP53遺伝子変異の有無に関わらずS1Pシグナル阻害薬は効果を示すことを確認した。課題Bでは、バイオインフォマティクスによるTNBCにおけるTP53変異とS1Pの臨床的意義の検討を目的とし、TNBC手術切除症例に対し、血清に対するリピドミクス解析を実施し、現在データ解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TP53のKO細胞の作製がやや遅れているが、TP53 wild type乳癌細胞株および変異細胞株を入手し、実験を実施している。今後、KO細胞株などで確認実験を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
課題Aでは、TP53 hot spot mutationを伴う乳癌細胞株とwild typeの乳癌細胞株を用いて、細胞増殖能、遊走能、浸潤能におけるS1Pの役割をTP53変異と合わせてin vitroで分析する予定である。さらにこれらの細胞をベースにしたTP53遺伝子改変細胞を作製し、S1PとTP53の役割についての確認実験を行う。課題Bでは、リピドミクス解析の結果を臨床情報と合わせて統合解析していく。またTCGAなどの既存の網羅的ゲノム解析データベースを用い、S1P情報伝達系の解析を行い、TNBC患者におけるTP53遺伝子変異とS1Pの臨床的意義について検討する予定である。さらに課題Cでは、課題Aで用いたTP53 hot spot mutationを伴う乳癌細胞株、およびCRISPR/Cas9によるTP53遺伝子改変細胞株を用い、S1P受容体阻害薬FTY720、SphK1特異的阻害薬SK1-I、抗S1P抗体などのS1Pシグナル阻害剤の効果を検証する。また患者検体より細胞株・オルガノイドを作成し、TP53変異の有無と上記薬剤の治療効果をin vitroで検証する。
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