研究課題/領域番号 |
21K19545
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石田 晋 北海道大学, 医学研究院, 教授 (10245558)
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研究分担者 |
齋藤 理幸 北海道大学, 大学病院, 助教 (90443944)
田川 義晃 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (50632494)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 中心性漿液性網脈絡膜症 / VIP / VIPR2 / CSC / pachychoroid / fear memory |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、VIPR2-KOマウスにストレス負荷を与えることによって、中枢および脈絡膜局所の細胞生物学的検討およびin vivoにおける脈絡膜の形態・血流変化を観察することによって、CSCの病態を分子メカニズムから解明することに挑戦する。本研究では、細胞生物学的研究を行うための実験系や脈絡膜観察装置であるOCTおよびLSFGを用いてVIPR2-KOマウスに対する脈絡膜の形態および機能解析を行う。VIPR2-KOマウスはJackson研究所から購入の準備が整っている。また、VIPR2-KOマウスで生じている変化がCSC患者でも同様に生じているのかを、CSC患者の血液検体を用いて検討する。
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研究実績の概要 |
Vasoactive intestinal peptide (VIP)およびvasoactive intestinal peptide receptor (VIPR)2の中枢および血管に対する作用は、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)患者の病態と考えられている精神的ストレスと脈絡膜血管局所的収縮の両者と反対の特徴を持つ。これまで、VIPR2-KOマウスを用いたCSCの研究は無く、CSCの神経生理学的・細胞生物学的な病態は証明することができなかった。 本研究では、VIPR2-KOマウスにストレス負荷を与えた実験系において、中枢神経系および脈絡膜局所の両面における神経生理学的・細胞生物学的探索、および脈絡膜の形態・血流変化を観察することによって、VIPR2-KOマウスがCSCのモデル動物 となりうるかを検証し、その病態を分子メカニズムから解明する。 CSCモデル動物を構築するために、VIPR2-KOマウスの樹立について準備を進めていたが、今年度はVIPR-2-KOマウスを樹立することができた。繁殖を行い、実験に十分な数が得られている。現在、本マウスおよびコントロールに対して恐怖刺激などを行い、脈絡膜の観察を進めているところである。同時に、ヒトのCSC患者についても安静時機能的 MRIおよびミネソタ多面人格目録などの質問票による性格検査などを行う準備を行っている。コロナウイルスの影響などによりやや遅れが生じているものの、網膜および黄斑などの専門外来において患者の適格性を検討し、選定を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
VIPR-2-KOマウスの樹立と繁殖に予想以上の時間を要したこと。 また、コロナウイルスの影響で研究に全体的に遅れが生じているため。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウイルスに対する社会的影響も昨年度よりは改善していくと考えられ、また、VIPR-2-KOマウスの樹立にも成功したので、引き続き目標に向けて取り組んでいきたい。
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