研究課題/領域番号 |
21K19550
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
丸島 愛樹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40722525)
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研究分担者 |
石川 博 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (30089784)
武川 寛樹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80173558)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 神経再生 / 歯髄幹細胞 / 神経導管 / 神経束 / 脊髄損傷 / 末梢神経損傷 / 脳神経 / 中枢神経原基 |
研究開始時の研究の概要 |
外傷や疾病により脳神経や脊髄神経が障害されると、運動感覚障害、自律神経障害により身体機能が著しく低下する。特に、脳神経は、ヒトが外界を感知するために重要な視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚を支配する五感を始め、眼球運動、顔面表情、発声、舌運動、嚥下など、ヒトにとって極めて重要な機能を含んでいる。 本課題において、歯髄幹細胞から新たな手法により胚子様構造体を作製し、そこから採取した中枢神経系の組織から神経を作製する技術を確立することは、神経再生医療の新たな技術基盤を開発することができる挑戦的な研究である。
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研究成果の概要 |
歯髄から歯髄幹細胞を得て、胚様体を還流培養し、3胚葉性の胚子様構造体を生育させ、中枢神経原基を作成する技術において、神経導管と血管内在神経束を作製した。マウス顔面神経損傷モデルを作成し移植後の神経症状評価、組織評価、電気生理学的評価を行い、移植神経束がホストの神経再生を促進させる可能性が示唆された。ネコ脊髄損傷モデルに対する神経束移植の実験系を確立し、神経症状の改善過程を明らかにするとともに、呼吸機能の電気生理学的評価、組織学的評価を行った。神経導管と血管内在神経束の作成技術を確立し、これらは末梢神経損傷や脊髄損傷に対する新たな再生医療技術となることを検証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外傷や疾病による脳神経や脊髄神経の障害では、神経支配領域に関わる運動感覚障害、自律神経障害により身体機能が低下する。広範囲な神経の挫滅や欠損では、顕微鏡下の神経断端吻合は困難である。現行の神経再生では、移植神経の長さと太さ、及び運動神経や感覚神経、自律神経の神経機能再生の視点は欠けており、脳神経、脊髄神経の再生医療には課題がある。本技術は、これらの課題を克服できる技術として開発しており、将来的には、第I~XII脳神経や脊髄神経、末梢神経再生のための新たな神経作製技術と、神経機能再生を可能にするた新たな神経再生医療の技術基盤となる。
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