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母子ペアゲノム配列情報に基づく非自己バリアントの妊娠アウトカムに対する意義

研究課題

研究課題/領域番号 21K19551
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関千葉大学

研究代表者

碓井 宏和  千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90375634)

研究分担者 中田 恵美里  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30447289)
羽生 裕二  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (40816162)
佐藤 明日香  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60779859)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
キーワード妊娠 / 胎盤 / 非自己バリアント / 三世代コホート / 東北メディカル・メガバンク / 妊娠高血圧 / バイオインフォマティクス / 次世代シークエンサー / 次世代シークエンス / 全エクソームシークエンス
研究開始時の研究の概要

胎盤は妊娠中に胎児の成長サポートに必須の期間限定器官である。胎盤は胎児と遺伝学的に同じであり、胎盤は免疫学的には、「他人」であるが、拒絶を受けない。最近の次世代シークエンサーによる解析の結果から、ヒトゲノムには多数のバリアントが存在していることが明らかにされてきた。アミノ酸配列置換が起こる変化に限っても、個体平均で10,000カ所存在するとされる。母と胎盤でアミノ酸配列が異なるバリアント(本研究では非自己バリアントと呼ぶ)は、免疫学的に非自己と認識され得る。非自己バリアントパラメーターは、胎盤における免疫反応に関係し、産科的アウトカム(妊娠高血圧症候群など)に寄与する可能性があるか検証する。

研究成果の概要

東北メディカル・メガバンク機構の三世代コホート母子ペアゲノム塩基配列情報全ゲノムシークエンスデータから、母が非自己と認識しうる胎盤非自己バリアントをスクリーニングした。胎盤で高発現する遺伝子の多くに、非自己バリアントが含まれていた。妊娠高血圧を発症した群と発症していない群で胎盤非自己バリアントの差は明らかでなかった。胎盤非自己バリアントの意義を検証するためには、胎盤での発現、胎盤非自己バリアント蛋白が非自己として認識されているかなどを検証する必要が考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

母とは異なる配列を有する非自己バリアント蛋白をコードする遺伝子が存在する可能性がゲノム塩基配列レベルで確認された。妊娠アウトカムに対する非自己バリアント評価を行うには、非自己バリアント蛋白の胎盤での発現、母体が非自己バリアント蛋白を実際に非自己と認識しているかなどを実験的に評価する必要がある。また、本研究では、妊娠高血圧罹患例の数が少なく、妊娠アウトカムと非自己バリアントの関係を十分に明らかにすることはできなかった。妊娠アウトカムと関連を評価するには、妊娠高血圧罹患例を増やして非自己バリアントの評価が必要と考えられる。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Developmental mechanism of hydatidiform moles based on DNA polymorphism analysis2023

    • 著者名/発表者名
      Usui Hirokazu
    • 雑誌名

      Chiba Medical J

      巻: 99E ページ: 1-7

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 絨毛癌/high risk GTNの診断と治療2023

    • 著者名/発表者名
      碓井宏和 中村名律子 片山恵里 佐藤明日香
    • 雑誌名

      産婦人科の実際

      巻: 72 ページ: 145-151

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 胞状奇胎発症機序についての最新知見~遺伝子変異と生殖補助医療の観点より2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤明日香 碓井宏和
    • 雑誌名

      産婦人科の実際

      巻: 72 ページ: 165-170

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Auxiliary and experimental diagnostic techniques for hydatidiform moles2022

    • 著者名/発表者名
      Usui Hirokazu
    • 雑誌名

      Journal of Obstetrics and Gynaecology Research

      巻: 48 号: 12 ページ: 3077-3086

    • DOI

      10.1111/jog.15422

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Short tandem repeat polymorphism analysis for primary peritoneal choriocarcinoma: A case report and literature review2022

    • 著者名/発表者名
      Yamauchi Kota、Sato Yukiyasu、Usui Hirokazu、Sakurai Azusa、Harada Ryusuke、Goto Masaki
    • 雑誌名

      Journal of Obstetrics and Gynaecology Research

      巻: 48 号: 10 ページ: 2640-2646

    • DOI

      10.1111/jog.15347

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 胞状奇胎の補助的診断法2022

    • 著者名/発表者名
      碓井宏和
    • 学会等名
      第55回日本婦人科病理学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 多型解析に基づく胞状奇胎の発生機序・病態の解明2022

    • 著者名/発表者名
      碓井宏和
    • 学会等名
      第14回千葉医学会賞 受賞記念講演
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] エトポシド脱感作プロトコールで治療した絨毛癌の2例2022

    • 著者名/発表者名
      碓井宏和, 中村名律子, 羽生裕二, 佐藤明日香, 大塚聡代, 松岡歩, 錦見恭子, 楯真一, 生水真紀夫
    • 学会等名
      第74回日本産科婦人科学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 胞状奇胎後の持続する低単位hCGがphantom hCGであったと考えられた1例2022

    • 著者名/発表者名
      碓井宏和, 中村名律子, 佐藤明日香, 大塚聡代, 羽生裕二, 松岡歩, 錦見恭子, 楯真一, 生水真紀夫
    • 学会等名
      第64回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2025-03-27  

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