研究課題/領域番号 |
21K19628
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
楊 英男 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50561007)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 光触媒技術 / ウイルス分解 / 殺菌 / デバイス / 複合型光触媒 / 環境浄化 / 高機能デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
光触媒の分野では、可視光照射でウイルスや細菌などを高効率で分解できる光触媒が注目され、安全安心な環境づくりへの応用が期待されている。本研究は、光触媒技術を三密環境における公衆衛生の分野に展開し、新規複合材料を用いた衛生学を発展させるものである。そのために、申請者が開発した安全性と耐久性に優れた可視光を励起光源とする新規銀・リン酸銀担持TiO2光触媒と自己接着性を持つジメチルポリシロキサン高分子複合材料を用いてウイルス分解・殺菌に有効な複合型光触媒デバイスを作製し、実用化に向けて実証することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
本研究は安全性と耐久性に優れた可視光を励起光源とする新規銀・リン酸銀担持TiO2光触媒と自己接着性を持つジメチルポリシロキサン高分子複合材料を用いてウイルス分解・殺菌に有効な複合型光触媒デバイスを作製し、実用化に向けて実証することを目的として進めてきた。まずは安価で安定性と耐久性に優れた複合型光触媒材料の開発が成功し、その材料を用いて網状足場に固定し、LEDと小型換気扇を装着した光触媒デバイスを作製した。作製したデバイスを用いて、抗ウイルス効果検証に用いられるモデル菌であるEnterococcus sp.の分解検証を行い、十分な抗ウイルス・抗菌効果が確認でき、安全性と普及性の総合評価もてきた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノ粒子である本触媒の実用展開のため、自己接着性を持つジメチルポリシロキサンに着目し、光触媒と高分子を融合した複合材料の開発に挑戦した。また光触媒に含まれる銀イオンは抗菌性を持つため、明暗とも活用できる研究構想は触媒材料面での学術的貢献ができた。さらに、ウイルス分解・殺菌に焦点を絞って、安価で安全性と耐久性に優れた複合型光触媒を用いたウイルス分解・殺菌が可能なデバイスの創出によって、日本発新しい公共衛生・国際保健に貢献可能な技術を世界に発信できると考えられる。本研究で得られた成果は、学校、病院、交通機関、劇場、飲食店、老人ホーム、スポーツ業界、携帯電話などに応用展開が可能である。
|