研究課題/領域番号 |
21K19650
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱田 浩幸 九州大学, 農学研究院, 助教 (80346840)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | COVID-19 / 感染動態 / 数理解析 / 感染拡大・収束兆候 / 兆候特定 / 計算機シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染の流行波の動きを予測できれば、国民の社会不安や自粛疲れを軽減できる可能性がある。本研究では、コンピュータシミュレーション技術を用いて、新型コロナウイルス感染者数の増減を精査し、感染拡大兆候と収束兆候を早期に特定する方法(提案法)を構築する。そして、提案法を用いて人口規模などの特徴が異なるコミュニティーの新型コロナウイルス感染拡大兆候と収束兆候を解析し、提案法の有用性を検討する。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染問題において、感染者数の増大(感染拡大)と減少(収束)の繰り返し(流行波)が形成される。この流行波のリズムと生活行動変容の強弱リズムを同期させることができれば、国民の社会不安や自粛疲れが軽減されるに違いない。本研究では、確率的数理解析技術を用いて、流行波の動特性を精査し、感染拡大兆候と収束兆候を早期に特定する方法(提案法)を構築する。そして、提案法を用いて人口規模などの特徴が異なるコミュニティーの新型コロナウイルス感染拡大と収束の各兆候を探索し、提案法の妥当性と適応性を検討する。 2023年度は、昨年度末に取り組むこととなった課題「キネティックパラメータの再調整」について検討した。まず、感染動向の変化とキネティックパラメータの関係を精査したところ、感染を経験した方々が再感染する過程を数理モデルに組み込む必要性が示された。そして、第6波(令和4年1月1日~3月31日 (90日間))以降、その過程の進行に観られる揺らぎ(感染者が発生する速度の確率性にともなうばらつき)が地域間の人口に対する感染者数の割合の多少に影響することが示唆された。このことは、再感染過程を分析し、易感染者の特徴を特定することが感染拡大の抑制に重要であることを示した。また、複数種のウイルス株が市中に混在するケースが観られるようになり、優先株の移り変わりが感染動態に影響する数理モデルを構築することが必要となった。そのような数理モデルを用いて、ウイルスの弱毒化と易感染性を評価する数理解析手法の構築が今後の課題となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に導入予定であった計算サーバーが次年度に納入され、当初に計画した解析をすべて実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
複数種のウイルス株が市中に混在するケースを想定し、優先株の移り変わりが感染動態に影響する数理モデルを構築する。そして、そのような数理モデルを用いて、ウイルスの弱毒化と易感染性を評価する数理解析手法を構築する。
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