研究課題/領域番号 |
21K19656
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
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研究分担者 |
星 友矩 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10790503)
東城 文柄 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 准教授 (90508392)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 顧みられない熱帯病 / 環境DNA / 疫学 / 環境中病原体 / 疫学情報 / 統合 |
研究開始時の研究の概要 |
世界の貧困層に蔓延する「顧みられない熱帯病(NTDs)」のなかでも、特に対策が進んでいない環境を感染源とするNTDsについて、環境DNA網羅的解析(メタバーコーディング)の技術を用い、その環境に存在する生物を把握するとともに、環境の化学的性状、ヒトや動物の疫学情報や位置情報、衛星画像による土地利用を含めた他の分野から得られる地表面情報を組み合わせ、NTDsに対する新しい研究領域の構築と新しい戦略的活用について検討・模索する。本研究により、環境感染によるNTDsの実態解明と新たな対策に向けての統合情報基盤とその利用に向けて、新しい学術が構築されることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は、環境中から直接、感染する「顧みられない熱帯病(NTDs)」であるメコン住血吸虫と真菌菌腫(マイセトーマ)を疾病対象とし、環境DNA網羅的解析、環境の化学的性状、疫学情報、土地利用情報を組み合わせ、新しい研究領域を模索することを目的とする。調査対象国は、前者をラオス人民民主共和国南部地域(メコン住血吸虫)、後者をスーダン共和国(真菌菌腫)としているが、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響から、その活動開始は大幅に遅れている。令和4年度の研究活動としては、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響からの脱却をめざした調査実施に向けた打ち合わせと関係各所の再調整を行った。具体的には、1. ラオス、スーダンにおける疫学調査体制の構築に向けての検討の継続、2. 生物多様性条約に基づく試料の対象国からの持ち出しに関する調整の継続、3. フィールド調査の協力体制の確立、4. 環境・生態データ取得の予備実験の継続と現地活動に対する準備を継続した。1.と2.に関しては、ラオス熱帯公衆衛生研究所ならびにスーダンのハルツーム大学マイセトーマ研究センターとの倫理委員会承認、ならびに研究計画承認のための書類準備を継続した。3.については、ラオス・スーダンの現地コーディネーターや研究者と適宜連絡を取りながら、現地での調査体制づくりを継続した。4.に関しては、調査に必要な実験機器・試薬の購入、輸出の準備を継続した。本研究で用いる試薬の多くは現地購入が困難であることから、日本国内での購入、非該当証明書の手配、輸出準備を行い、調査に向けての準備を行った。調査実施が遅れているものの、今後、調査実施の遅延を取り戻すべく、調査体制の再構築を図っている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響から調査体制の再構築から開始している状況であり、遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
調査実施の遅延を取り戻すべく、現地での調査体制の確立ならびに調査対象国への出張を行い、調査実施に向けた取り組みを加速化させる予定である。
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