研究課題/領域番号 |
21K19673
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
|
研究分担者 |
永川 裕一 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20349484)
小山田 路子 日本医療科学大学, 保健医療学部, 講師 (50894309)
佐藤 光栄 桐生大学, 医療保健学部, 教授 (70461837)
金子 直美 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 教授 (70533206)
伊藤 勝久 神奈川工科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90364299)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
|
キーワード | 社会医学 / 看護学 / 視線解析 |
研究開始時の研究の概要 |
以下の2つのアプローチに取り組む。 1)VRの導入:VRで看護現場を撮影して3次元的な空間に情報を構築し、学生が目線を移動することによって空間的な情報と音を実感し、効果的に実習ができる仕組みを作る。 2)目視追跡のAI解析による意思決定過程の可視化:熟練看護師・医師の目視追跡と解析を行い、暗黙のうちに行われている意思決定過程を客観化する。また、指導者と学習者だけでなく、習得レベルの異なる学習者の追跡ログも収集し、差分をAIにて解析する。それにより、重要な意思決定のポイントや学習者の理解が難しい点を明確化できる。 上記の成果をもとに、教育者と学習者の無意識の状況判断を双方が理解する仕組みとする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、eye-tracking技術を用いて熟練度の異なる実習者から視線の軌跡を記録し、その関係性を明らかにすることを目的とした。視線の軌跡を解析する手法が未だ確立していないため、まずは解析方法を検討する必要がある。本研究では、基礎看護・母性看護・高齢者看護において、3つのシナリオに関する試験を実施し、視線が止まる注目する位置(AOI)について、使用した時間に相関したノードを示し、視線の移動をエッジで示した。単純にAOIごとの時間の比較だけではわからない個人ごとの状況把握の仕方の違いを明らかにすることができた。今後は、他分野への展開を見込んだ汎用的な方法論の開発を行う予定である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、視線追跡機能を利用し、看護実習における状況把握や意思決定のプロセスを可視化する試みを実施した。基礎看護に関する結果は、学術的な成果として国際雑誌(Healthcare, 2022)や国際学会での発表(Nursing Diversity, 2022)を実施した。視線解析研究の大部分が各視線が止まるAOIに費やした時間の比較のみを実施しているものが多いため、本研究で開発した可視化方法はより視線の個人差を解析できる汎用性の高い結果であると考えられる。社会的な意義として、医学、看護学に限らずいわゆる職人の技を伝承させる必要がある言語化が難しい実習を含む分野における必要性が高い。
|