研究課題/領域番号 |
21K19709
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黒木 裕士 京都大学, 医学研究科, 教授 (20170110)
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研究分担者 |
谷間 桃子 (長井) 京都大学, 医学研究科, 助教 (50755676)
伊藤 明良 京都大学, 医学研究科, 助教 (50762134)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | リハビリテーション / 末梢神経 / 再生医療 / 神経導管 / 超音波療法 / 緒音波療法 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢神経欠損部位に培養細胞を移植する再生医療ではリハビリテーションとの融合が重要である。本研究では、細胞で神経導管を作成し、これをラットに作成した坐骨神経欠損部に移植する。移植直前には神経導管の環境を制御するニッチ・リハビリテーションを、移植直後には神経導管の生着、順応、機能分化を促すセルラー・リハビリテーションを行い、ニッチからセルラーまで一体的、連続的に行う末梢神経欠損後の効果的なリハビリテーション・プロトコルを動物実験で検証する。リハビリテーション介入法は超音波刺激を用い、回復の比較には①組織学的評価、②遺伝子発現解析・免疫組織化学的評価、および③動物の3次元動作解析を用いる。
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研究実績の概要 |
生体組織に近いゼラチンメタクリレートで作成した人工神経導管では培養3日後までは細胞生存率が減少し50%程度となるが、その後は回復傾向が認められることを確認した。ただ生存率は高くないことから、別方法を検討した結果、ゼラチンメタクリレートと同様に細胞生存率が悪いことから、神経導管を作成せずに、現状最も治療成績の良好な自家神経移植術後における超音波刺激の神経再生促進効果を検討する計画に修正・変更した。 具体的には、坐骨神経を5 mm切除し、近位と遠位を反転させて再縫合したモデルである自家神経移植術モデルラットに対し、移植術翌日から1週間または4週間の超音波治療または疑似治療を実施し、損傷2週、4週、8週後にToe-spreading testと三次元動作解析システムを用いた歩行解析を実施した。また、末梢神経再生に重要な役割を担っているとされるマクロファージについて、炎症性マクロファージと抗炎症性マクロファージの増減とその割合を解析した。 この自家神経移植術モデルラットに対し、新たに磁気刺激を加えて神経再生促進効果があるかについても検討する計画を追加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人工神経導管作成において細胞生存率が悪いことから研究計画を一部修正し、神経導管を作成せずに、現状最も治療成績の良好な自家神経移植術後における超音波刺激の神経再生促進効果を検討する研究に取組んでいるが、すでに成果が得られて論文発表できた。また新たに磁気刺激による神経再生効果を検討する計画を追加しており、研究は順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
超音波刺激の神経再生促進効果の背景にあるメカニズムを解析するとともに、新たに加えた磁気刺激による神経再生効果検討の研究を推進する計画である。
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