研究課題/領域番号 |
21K19719
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
小幡 博基 九州工業大学, 教養教育院, 教授 (70455377)
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研究分担者 |
関口 浩文 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20392201)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 運動学習 / 経皮的迷走神経刺激 / 迷走神経 / 非侵襲刺激 / 可塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
迷走神経活動の賦活は脳の神経修飾物質の放出や海馬の活動を活性化させることで、脳の可塑性惹起や記憶形成の向上に影響を与える。脳の可塑性は運動学習の基盤でもあることから、迷走神経刺激はヒトの運動学習に影響を及ぼす可能性が高い。迷走神経刺激の運動学習への効果が明らかになれば、アスリートの運動スキル習得の促進や運動機能に障がいがある方の効率的なリハビリテーションへと応用することが期待できる。本研究では迷走神経刺激をより簡便に行う方法として、耳介に分布する迷走神経を非侵襲的に賦活する経皮的迷走神経刺激(tVNS)に着目し、その効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では耳珠への経皮的迷走神経刺激(taVNS)が健常者の運動学習を促進するのか否かを明らかにするため、手指の系列タッピング運動および片手到達運動による力場学習を運動学習課題とし、taVNSがこれらの運動学習課題の習得に与える影響を調べた。その結果、片手到達運動による力場学習において、taVNS群はコントロール群(疑似刺激群)に比べて150回の運動学習終了後のエラー振幅値が減少することがわかった。一方、手指の系列タッピング運動に対して、taVNSの効果は認められなかった。これらの結果から、taVNSは運動適応課題を促進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、taVNSは運動適応課題の学習を促進することが示唆された。運動適応課題には主に小脳が関与することから、taVNSは小脳が関係するスポーツスキルの習得の効率を高めために利用することが期待される。また小脳は姿勢や歩行にも大きく関与することから、これらの基本動作のリハビリテーションへの応用も期待される
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