研究課題/領域番号 |
21K19747
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
松生 香里 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (60513570)
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研究分担者 |
須永 美歌子 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70534064)
後藤 一成 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60508258)
森山 進一郎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60386307)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 月経周期 / パフォーマンス / コンディショニング / 耳管温 / エネルギー代謝 / コンディション / 女性アスリート |
研究開始時の研究の概要 |
女性アスリートの月経周期(月経期・黄体期・卵胞期)に伴う心身のコンディションの変調は、パフォーマンス低下に影響をもたらす。月経前には、心身の不安定が生じる月経前症候群とよばれる症状を呈する選手も多く、ホルモンのバランス、体温や体重の変化として、パフォーマンス低下の引き金になることが多い。また、選手の中には心身の変調と同調するように、月経前・月経中に排便状態が変化する選手がみられる。 月経周期における体調変化が、排便状態や腸内環境の変化と連動してパフォーマンス低下に影響する可能性に着目し、月経周期に関わる腸内細菌と生理学的因子との関連を調べ、腸内環境を基にしたコンディショニング方法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
女性アスリートの月経周期に伴うコンディションの変調は、パフォーマンス低下に影響をもたらす。特に、月経前には心身の不安定が生じる月経前症候群とよばれる症状を呈する選手も多く、ホルモンのバランス変化や体温や体重の変化等として現れ、女性アスリートのパフォーマンス低下の要因になることが多い。また、女性アスリートの中には、心身の変調と同調するように、月経前・月経中に排便状態が変化する選手がみられる。これらの現状から、本申請では、女性アスリートの月経周期に伴う体調変化が排便状態や腸内細菌叢の変化と連動して、パフォーマンスに影響する可能性に着目し、月経周期に伴う体調変化に関連する腸内細菌を調べ、運動時の生理的応答に及ぼす影響を明らかにする。 1)月経周期が腸内細菌叢の変化に関連している可能性から、女性アスリートのコンディショニング対策に着手すべく、月経周期における生理学的指標の変調から腸内細菌叢が変化する要因を明確化する。 2)月経周期によって変化する生理学的指標が腸内細菌叢変化と連動し、運動パフォーマンスに影響する現象を探る。 これらの機序を明らかにすることで、女性アスリートのコンディション管理や月経周期に伴う運動パフォーマンスの低下を抑制するための一資料とする。さらに、女性アスリートに限らず、一般成人女性の閉経等による腸内細菌叢変化などを想定し、加齢に伴う腸管コンディション維持への還元など、健康長寿社会への貢献を期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症対策によって、制限が多い中での研究となった。初年度には研究倫理委員会の承認を経て研究をスタートしたものの、感染症対策によって、研究実施の中断など、研究遂行が困難になったことが遅延の理由である。実験遂行において、全体的に遅れが生じたため、研究期間を延長し、昨年度、月経周期の各フェーズ(月経期・卵胞期・黄体期)における運動時のパフォーマンスの測定を実施した。最終年度には、月経周期の各フェーズで採取したサンプルの解析結果と生理学的指標を併せて分析し、研究成果の公表を中心に遂行する。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、月経周期が腸内細菌叢の変化に関連している可能性から、女性アスリートのパフォーマンス発揮に至るまでのコンディション対策に着手すべく、実験によって得られた分析結果から、月経周期における生理学的指標のかかわりが、腸内細菌叢に影響する現象とその要因を探る。 女性アスリートの月経周期に伴う体調変化が、排便状態や腸内細菌叢の変化と連動してパフォーマンスに影響する可能性を明確化し、月経周期における腸内細菌叢のかかわりと理解しやすい指標として、運動中の体温上昇変化の関連を分析する。このようにして、月経周期によって、運動パフォーマンスの低下を抑制するための一資料として、スポーツ現場や運動処方等への還元を目指す。
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