研究課題/領域番号 |
21K19759
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平井 広志 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (20378962)
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研究分担者 |
田村 明久 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (50217189)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | オークション / メカニズムデザイン / 双方向市場 / ポリマトロイド / 予算制約 / 多面体的クリンチングオークション / アルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
近年,その潜在的重要性が増してきた双方向市場のオークションに対する「真に使える」理論の創出を試みる.そのために現実世界の複雑な制約を考慮した汎用的なモデルや評価尺度の数学的定式化を行い,そのモデル・評価尺度のもとで,効率的なアルゴリズムの開発を行う.解析には,離散凸解析やポリマトロイドフロー等の離散最適化の高度な理論を駆使する.得られた成果は,国内・国際学会・査読付きジャーナルへの投稿をとおして世界に発信する.
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研究実績の概要 |
不可分財(分割できない品物)に対する多面体的クリンチングオークションの研究において進展があった。既存の多面体的クリンチングオークションの研究は可分財を対象とするが、実社会におけるオークションでは不可分財を扱うことが多く、不可分財での理論整備も重要である。双方向市場への更なる拡張を見据えたうえで、まずはGoel et al. (2015)による片方向市場の多面体的クリンチングオークションを不可分財に拡張する研究に取り組んだ。不可分財を扱うことは割当に整数制約が加わることに対応するが、本研究では需要の定義に修正を施すことで当該制約を満たすように拡張できることを明らかにした。次に、提案手法のもとでの性質を調べたところ、Goel et al. (2014)により可分財の場合で示された買い手の脱落に関する特徴付けが保持されないことがわかった。この特徴付けは効率性の理論保証の拠り所となっている重要な性質である。そこで提案手法における構造的な性質を調べ、買い手の脱落時に関する特徴付けを与えた。さらに、その特徴づけを利用し、効率性(パレート最適性・流動的余剰・社会余剰)の理論保証を与えた。これらの成果は双方向市場の多面体的クリンチングオークションの理論を深化させる際の土台となるものであるとともに、片方向市場の不可分財へのクリンチングオークションにおける既存の理論保証を大きく強化するものである。以上の成果を論文にまとめ、査読付き国際会議に投稿を行った。また、研究協力者の佐藤良亮氏(指導学生)によって、Hirai and Sato (2022)の多面体的クリンチングオークションを「単一サンプルの仮定」という比較的弱い仮定のもとで適用できるように拡張され、そのアルゴリズムが優れた性質を満たすことが明らかにされた。この成果についても論文にまとめられ、査読付き国際会議に現在投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度開始時点に想定していた交換市場のオークションとは別の方向性の研究に注力することにはなったが、双方向市場のオークションの理論基盤の構築に資する成果を得ることができ、論文の執筆も順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に得られた多面体的クリンチングオークションの成果をもとに、交換市場を含む双方向市場を主たる対象として更なる理論の深化を目指す。また、最終年度となるため、得られた成果の対外発表を進めていく。
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