研究課題/領域番号 |
21K19769
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
前川 卓也 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (50447025)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | ユビキタスコンピューティング / 行動分析 / 工場作業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、説明可能AIを用いて熟練・非熟練者の作業の差異を自動的にあぶり出し、その差異の意味をAIに説明させることで、ライン管理者らが従来行ってきた作業分析という知的な作業を自動化するDriver-less作業技能分析基盤を実現することを目的とする。 この課題は、従来の機械学習を用いて行われてきた単純な認識を大量の対象に対して実施する手段に比べて、知的な分析を多数の全ての作業者に対して実施することに相当する。
|
研究実績の概要 |
産業分野の行動認識のための最大規模のデータセットであるOpenPackデータセットを構築し、公開を行った。作業の際の加速度データやスケルトンデータを収めた50時間以上にわたるデータセットであり、産業行動認識研究の促進に大きな貢献を果たすことが期待される。データセットのユニークダウンロード数は既に1000件を超えており、当該分野において注目を集めていることが分かる。また、データセット論文を当該分野のトップ会議であるUbicomp(ACM IMWUT論文誌)に投稿し、条件付き採録の段階にまで進んでいる。 さらに、軽量な深層学習モデルを用いた作業行動認識の論文が、Ubicompにフルペーパー論文として採択された。提案手法は、作業行動に重要な要素にのみ焦点を当てて認識するように設計されており、少ない学習データでも高精度な認識を達成した。本成果はUbiComp2022にて口頭にて成果発表された。 また、上記データセットを用いた異常作業行動の分析に関する研究を行い、情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会にて発表を行った。 このように、産業行動認識に関して世界的に突出した成果を挙げることができた。今後は、異常作業行動の分析に関する研究についても、UbiCompやPercomといった当該分野の最難関会議に論文投稿を行う準備を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
・昨年度、作業行動認識の論文がユビキタスコンピューティング分野のトップ会議であるPerCom2022にフルペーパー採録されている。 ・軽量な深層学習モデルを用いた作業行動認識の論文が、Ubicomp2022にフルペーパー論文として採択され、今年度発表された。 ・産業分野の行動認識のための最大規模のデータセットに関する論文をACM IMWUT論文誌に投稿し、条件付き採録となっている。
|
今後の研究の推進方策 |
・現在、条件付き採録となっている論文の改訂版を執筆し、再投稿を行う。論文が採択されれば、UbiComp2023での口頭発表となる。 ・異常作業行動の分析に関する研究の論文執筆を行い、UbiCompやPercomといった当該分野の最難関会議に論文投稿を行う。
|