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分散ソフトウェアのクリティカルな実行経過を自動導出する機械学習的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 21K19770
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

増澤 利光  大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (50199692)

研究分担者 泉 泰介  大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (20432461)
北村 直暉  大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教 (30963657)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード分散システム / 分散ソフトウェア / 分散アルゴリズム / 機械学習
研究開始時の研究の概要

分散ソフトウェアの重大な欠陥を開発時に見逃してしまうのは,ネットワーク形状と各計算機への入力,計算機負荷やネットワーク輻輳に起因する非同期性や故障パタンの多様性のために生じうる,無数と言ってもよいほどの実行経過の中からシステム障害を発生させるクリティカルな実行経過を見つけることができないためである.そこで本研究では,分散ソフトウェアの信頼性向上を実現するために,ネットワークパタン,非同期パタン,および,故障パタンを決定する敵対的エージェントを導入し,深層強化学習により,分散ソフトウェアに深刻な障害を引き起こすクリティカルな実行経過を自動導出することを目指す.

研究実績の概要

本研究では,分散ソフトウェアに深刻な障害を引き起こしうるクリティカルな実行経過を,機械学習によって自動導出するという挑戦的研究に取り組む.今年度は,前年度に引き続き,以下の課題に取り組んだ.
(1) 同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルなネットワークパタンの自動導出:ネットワークパタン(ネットワーク形状と各計算機への入力)を決めれば実行経過が一意に定まる,故障のない環境での同期式分散ソフトウェアを対象に,多くの実行時間やメッセージを必要とするクリティカルな実行経過を生じさせるネットワークパタンの自動導出を目指している.リーダ選出を対象に,メッセージ数が最大となる実行を生じさせる各計算機への入力の特徴付けとその自動導出の可能性に関する研究を進めた.
(2) 非同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな非同期パタンの自動導出:非同期式分散ソフトウェアでは,ネットワークパタンを固定しても,非同期パタン(計算機の動作遅延やメッセージ遅延)により,さまざまな実行経過が生じうる.そこで,本課題では,クリティカルな実行経過を生じさせる非同期パタンの自動導出を目指している.任意の形状のネットワークでの重みつき最短経路木構成について,非同期性がメッセージ数に及ぼす影響の解明を試み,メッセージ数が最大となる実行の自動導出の可能性について検討した.
(3) 同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな故障パタンの自動導出:同期式分散ソフトウェアに対し,故障の影響が深刻になるクリティカルな実行経過を生じさせる故障パタン(どの計算機がどのタイミングで故障するか)の特徴付けを試み,その自動導出の可能性について検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の予定通り,前年度に引き続き,研究課題(1)「同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルなネットワークパタンの自動導出」,研究課題(2)「非同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな非同期パタンの自動導出」,および,研究課題(3)「同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな故障パタンの自動導出」に取り組んだ.それぞれの研究課題に対し,成果を出しつつある.
機械学習を用いてクリティカルな実行を導出することを目指し,理論的考察や予備実験を行ったところ,当初計画になかった課題として,機械学習が効果的な対象の特徴づけが重要であることが分かり,この特徴づけの検討を行っている.このため,実際の機械学習を用いた適用実験が遅れており,「やや遅れている」と評価している.

今後の研究の推進方策

分散ソフトウェアに深刻な障害を引き起こしうるクリティカルな実行経過を,機械学習によって自動導出することを目指す.次年度には,以下の研究課題(2), (3)に引き続き取り組み,これまでに得られた成果の発展を目指す.さらに,機械学習が効果的な対象の特徴づけにも取り組む.
(2) 非同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな非同期パタンの自動導出
(3) 同期式分散ソフトウェアに対し,クリティカルな故障パタンの自動導出

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)

  • [国際共同研究] ソルボンヌ大学(フランス)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Brief Announcement: Crash-Tolerant Exploration by Energy Sharing Mobile Agents2023

    • 著者名/発表者名
      Quentin Bramas, Toshimitsu Masuzawa, Sebastien Tixeuil
    • 学会等名
      25th International Symposium on Stabilization, Safety, and Security of Distributed Systems
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Crash-tolerant graph exploration by two energy-sharing mobile agents2023

    • 著者名/発表者名
      Toshimitsu Masuzawa
    • 学会等名
      Research Meeting and School on Distributed Computing by Mobile Robots
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Gathering of Mobile Robots with Defected Views2022

    • 著者名/発表者名
      Yonghwan Kim, Masahiro Shibata, Yuichi Sudo, Junya Nakamura, Yoshiaki Katayama, Toshimitsu Masuzawa
    • 学会等名
      26th International Conference on Principles of Distributed Systems
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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