研究課題/領域番号 |
21K19772
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
林 優一 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (60551918)
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研究分担者 |
Kim YoungWoo 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (30862403)
藤本 大介 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (60732336)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ハードウェアセキュリティ / 電磁的情報漏えい / 意図的電磁妨害 / サイドチャネル攻撃 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「故意に照射された電磁波により引き起こされる情報漏えいの脅威」への耐性獲得手法を探求する。まず、(1)情報漏えい評価システムを開発し、それを用いて脅威に対して潜在的に耐性を有するデバイスの特徴を明らかにする。(2)評価結果を基に、耐性を有するための機器設計論を開拓する。さらに、設計段階で脅威に対する耐性を事前予測可能なシミュレーションモデルの構築も目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、故意に照射された電磁波により引き起こされる情報漏えいを高精度かつ短時間に計測可能な評価システムを開発し、脅威の対象となるデバイスの判定を可能とした。さらに、漏えい源・伝搬経路・電磁波を受信/送信するアンテナ要素を特定し、情報漏えいのメカニズムの解明を行うと共に、情報漏えいに関わる物理構造を明らかにした。また、これらの知見に基づき、漏えいモデルを構築し、機器の設計段階で漏えいの事前予測を可能とした。さらに、機器周囲の電磁環境を変化させることで、故意に照射された電磁波により引き起こされる情報漏えいの脅威に対し、耐性を獲得可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者らが新たに発見した脅威は、「ICを搭載する機器に特定の振幅、周波数の電磁波を故意に照射することでICの入出力情報を強制的に漏えいさせる新たな脆弱性」であり、多くの情報機器のセキュリティがハードウェアレベルで低下する恐れがある。こうした脅威に対し、本研究では、潜在的に耐性を有するデバイスの特徴を明らかにし、その知見を元に対策技術の基礎を導いた。こうした成果は多くの情報機器のセキュリティを確保するものであり、社会に与えるインパクトは少なくない。また、本研究の遂行において環境電磁工学及び情報セキュリティの融合領域を新たに開拓しており、この点において学術的意義が認められると考えられる。
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