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高触感を生み出す皮膚への機械刺激様式の解明とデザイニングマップの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K19792
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分61:人間情報学およびその関連分野
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

田中 由浩  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90432286)

研究分担者 金山 範明  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (90719543)
佐野 明人  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80196295)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
キーワード心地よさ / 触覚 / fMRI / 曲面 / 硬質樹脂 / 圧力分布 / 摩擦 / 後効果 / 錯覚 / 脳計測 / 圧力 / 振動 / 温度 / 心理物理学 / 脳科学 / 感性
研究開始時の研究の概要

本研究では,触覚を皮膚と対象との力学的現象と捉え、レザーのようなソフトな高触感を生み出す知覚メカニズムを解明する。接触面の境界の知覚と心地よさとの関係に着目し、心理物理学と脳科学のアプローチにより、多種の機械刺激に共通する力学現象や心地よい素材に対する脳活動との共通性を見出し、様々な製品の高触感の設計に役立てられる皮膚への刺激様式をまとめたデザイニングマップを作成する。

研究実績の概要

本研究では、触覚を皮膚と対象との力学的現象を人が認識した結果と捉え、レザーのようなソフトな高触感を生み出す知覚モデルの構築を目的とする。刺激の時間変化による後効果や多点刺激の知覚の空間的統合が、皮膚と対象との境界面の知覚を曖昧にし、心地よさを感じさせる、という仮説を検証する。
本年度は、曲面を対象にしたfMRIを用いた心地よさの脳活動計測に向けた具体的検討を進めた。これまでの知見を基に、指長手方向に手のひらでなぞる動作を採用し、対象に硬質樹脂を用いて曲率一定とした複数試料を用いた。fMRI実験では姿勢が限定され、運動の有無も影響する。そこで、基礎的検討として、身体を横にして寝た状態でのなぞり動作による心地よさの知覚や、どのように対象をなぞると良いかの検討を行った。結果としては、寝た状態でなぞり方向を身体に対して平行にした状態でも、心地よさの知覚が可能であることが示された。また、試料の心地よさ知覚の個人差の影響について検討した。初めに個々人に応じて曲率が変化させられる装置の検討も行ったが、要素の複雑化や実験時間の増大を招くため、明瞭な心地よさの差異のある刺激を3種程度設ける方針とした。その曲率を決定するため、官能評価のプロトコルの見直しの必要性が生じ、fMRIでの実験を想定した官能評価の再計画を行った。また、メカニズムについての考察の結果、これまでに着目してきた圧力変化に加え、筋活動計測の必要性も明らかとなり、今後、官能評価と合わせて実施することとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

fMRI実験について、担当者の用務の都合および評価方法の見直しがあり、fMRI実験を開始するには至らなかった。なお、fMRI実験に実装可能な刺激提示については概ね具体的に方法が決定でき、2024年度に実施できる見込みである。

今後の研究の推進方策

見直した官能評価プロトコルを基に、fMRI実験で使用する曲面を確定し、脳活動の計測を行う。合わせて、圧力変化に加えて筋活動を計測し、心地よさのメカニズムについての考察を深め、これを他の刺激変化による心地よさのメカニズムの考察に展開する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 触知覚の内的特性とデザインヘの活用2023

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 雑誌名

      日皮協ジャーナル

      巻: 46 ページ: 87-98

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 柔らかさを誘発する緩やかな曲面形状に関する基礎研究2023

    • 著者名/発表者名
      梅村望
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 触感のデザインと主観性2023

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 学会等名
      第2回感性材料の評価用AIの開発に関する研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 触覚の主観性と身体性が拓く新しいものづくり、ことづくり2023

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 学会等名
      自動車技術会2023年秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 触知覚の内的特性とデザインへの活用2023

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 学会等名
      日本産業皮膚衛生協会 会員研修会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 摩擦の時系列変化に基づく触感提示システム2023

    • 著者名/発表者名
      加藤渓也
    • 学会等名
      日本機械学会情報・知能・精密機器部門(IIP部門)講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Haptic display to control vibrotactile and frictional force independently involving visual feedback2022

    • 著者名/発表者名
      Keiya Kato
    • 学会等名
      2022 JSME-IIP/ASME-ISPS Joint Conference on Micromechatronics for Information and Precision Equipment
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 現象的に触覚を捉える2022

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 学会等名
      第40回被服衛生学セミナー(第40回記念シンポジウム)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 表面の凹凸と振動,摩擦力に基づく触感提示装置2021

    • 著者名/発表者名
      加藤渓也, 川合 章史, 田中 由浩
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2021(ROBOMECH2021)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 皮膚感覚の主観性と情報化2021

    • 著者名/発表者名
      田中由浩
    • 学会等名
      第7回嚥下シミュレーション研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考] NITech Haptics Lab

    • URL

      https://haptics.web.nitech.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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