研究課題/領域番号 |
21K19807
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
清水 俊彦 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30725825)
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研究分担者 |
池本 周平 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (00588353)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | Jamming / Robot gripper / Manipulation / Granular material / Soft robotics / ソフトグリッパ / ジャミンググリッパ / 微小粉体 / 導電性粉体 / 触覚 / ユニバーサルグリッパ / 磁性粉体 / センシング / インフラ検査ロボット / 磁場回路 / ソフトロボティクス |
研究開始時の研究の概要 |
膜袋に粉体が充填されたジャミンググリッパは,ビーズクッションのように対象物を包み,膜が柔軟であるほど把持性能は向上する.しかし,特に膜破断による機能不全とセンシング機能を持たないことが本質的課題であった.そこで膜袋という物理的制約を廃し,粉体のみで構成されたジャミングセルグリッパを提案する.磁場中に存在する磁性粉体を自在に操作する方法論を構築することで,従前のジャミンググリッパにはないセンシングを実現する.さらには,複数のジャミングセルグリッパを結合することにより,形状自在にアクチュエータやセンサを連結できる分散型グリッパシステムを実現し,超多品種を把持できる万能グリッパを実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では,粉体のみで構成されたジャミンググリッパを提案した.膜袋に粉体が充填されたジャミンググリッパは,粉体の充填密度を変化させることで柔剛状態が切り替わるジャミング転移により多様な商品を把持できる万能グリッパであるが,膜の破断による機能不全が本質的問題となっていた.そこで,磁場中に存在する磁性粉体を用いた破断耐性グリッパを開発し,膜袋という物理的制約を廃し,従前のジャミンググリッパにはない破断耐性を有する真空グリッパを実現した.さらには,オイルと粉体を混合したシリコン粘土を用いた自己修復可能な真空グリッパについても開発し,鋭利面に対する吸着や自己修復が可能であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は,ジャミングリッパにおける本質的課題である, 表面が突出した鋭利な構造物などを把持した際, 膜が破断するという点について,粉体特性に着目した耐破断機構を検証したことにある. 自己修復ポリマーによる熱修復などと比較し,提案手法は修復の応答性に優れるという特性を有する. また社会的意義は,凹凸面に吸着可能かつ耐破断性に優れた真空吸着グリッパを提案・開発したことにある.例えば,社会インフラが老朽化する本邦において,吸着式移動ロボットによる自律検査が望まれている.1 つのハンドで多種類の対象物に対応できる吸着ハンドを実現することで,インフラの健全性評価に貢献することが可能となる.
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