研究課題/領域番号 |
21K19810
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021) |
研究代表者 |
鹿内 友美 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (40783527)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 経験知 / 教師あり学習 / 教師なし学習 / 経済ゲーム / 経験知の伝搬 |
研究開始時の研究の概要 |
価値観は、多くは国や地域・会社など、集団で共有される。本研究では、自身の経験を積み重ねる教師なし学習と、先輩など周囲の人から教わる教師あり学習が、それぞれ個人の価値観の獲得にどのように影響するのかを検証する。また、集団内での価値観の共有がどのように個人および集団の利得を変化させるのかを検証する。価値観のような経験知に関する実験的研究は、個人を対象にしたものが多く、集団内での価値の共有を実験的・数理的に取り組んだ例はない。ウェブ実験と数理モデルによる効率的な実験設計を組み合わせることで、これまで検証されてこなかった個人の最適性と集団での最適性が関わりあう状況下での価値観の共有に取り組む。
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研究実績の概要 |
価値観は、多くは国や地域・会社など、集団で共有される。本研究では、自身の経験を積み重ねる教師なし学習と、先輩など周囲の人から教わる教師あり学習が、それぞれ個人の価値観の獲得にどのように影響するのかを検証する。また、集団内での価値観の共有がどのように個人および集団の利得を変化させるのかを検証する。価値観のような経験知に関する実験的研究は、個人を対象にしたものが多く、集団内での価値の共有を実験的・数理的に取り組んだ例はない。ウェブ実験と数理モデルによる効率的な実験設計を組み合わせることで、これまで検証されてこなかった個人の最適性と集団での最適性が関わりあう状況下での価値観の共有に取り組む。 本研究では、集団内で価値観が獲得・伝搬される過程を観察するために、非明示なルールに則った価値の評価や、集団内での価値評価の一貫性が報酬最大化に繋がる経済ゲームを提案する。接続された個人同士は互いに価値判断の結果を共有する。それにより、ルールを熟知した人の判断が周囲へと伝搬していくと考えられる。この過程をオンライン実験で観察、また、自身の経験からの教師なし学習と隣接する他者の価値判断を教師信号とする教師あり学習を両立する価値観獲得の数理モデルを考案する。数理モデルを用いたシミュレーションにより、価値観の伝搬に有利/不利なネットワーク構造などを検証する。シミュレーションの結果を、ネットワーク構造を操作するオンライン実験で検証する。 これまでに、ウェブ実験のための情報収集、解析モデル構築のための情報収集を進めた。 本年度は、ウェブ実験に用いる実験課題の試作を作成した。実際に課題に取り組みながら修正を進めている。また、今後のデータ解析のために、ネットワークから得られたデータの解析手法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実験課題の調整が困難であるため。ネットワークの規模、参加者の理解度のばらつきなど、パフォーマンスに影響を与える要因が多く、データ取得までに想定よりも時間がかかっている。情報収集と実践による調整を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
小規模なネットワークで実験を開始できるよう、準備を進める。また、モデル研究として論文化を視野に入れてシミュレーションを充実させる。シミュレーションデータに対して、本年度提案したネットワークのデータ解析の手法を適応する。
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