研究課題/領域番号 |
21K19833
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋工業大学 (2022) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2021) |
研究代表者 |
櫻井 祐子 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10396137)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マルチエージェントシステム / ゲーム理論 |
研究開始時の研究の概要 |
ネットワーク環境の整備やIoT機器の普及,人工知能技術の発展に伴い,様々なデータの利活用が盛んになっている一方で,データの価値を客観的かつ定量的に評価する指標が確立されていないという課題が存在する.そこで,本研究では,ゲーム理論に基づいて,データ取引市場において公平性と信頼性を保証するデータの価値評価方式の開発を行う.
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研究実績の概要 |
本研究課題の目的は,ゲーム理論に基づき,データ取引市場において公平性と信頼性を保証する価値評価方式を開発することである.本年度は,分散型機械学習の枠組みである連合学習において,複数のクライアントが一つのモデルを生成するのではなく,各クライアントが有するデータセットの特徴を考慮して複数のモデルを効率的に生成する手法の開発を行った.その研究成果は人工知能の国際会議(IEEE/WIC International Conference on Web Intelligence and Intelligent Agent Technology, WI-IAT-2022)に採択され,発表を行った.また,複数のラベルがネットワーク上を伝搬する場合において,全体のラベルの傾向を予測するために必要なサンプル数を理論的に解析した.その研究成果はマルチエージェントシステムの国際会議(International Conference on Principles and Practice of Multi-Agent Systems, PRIMA-2022)に採択され,発表を行った.さらに,データ提供者と利用者の関係をセキュリティゲームとして定式化し,均衡戦略の分析等を行った.この結果を国内研究会にて発表を行った.その他,データの価値を評価するために必要な事前知識が不足している場合に対応可能なデータ価値評価方式に関する検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人工知能の国際会議(WI-IAT-2022)とマルチエージェントシステムの国際会議(PRIMA-2022)に採択されるなど,順調に進捗している.
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今後の研究の推進方策 |
まず,前年度から引き続き,半教師付き学習の考えを導入し,収集者の評価データが充分でない場合でも,効率的にシャプレイ値を算出できる方式を開発を行う.次に,データセキュリティ・プライバシを考慮したデータ価値評価技術の提案を行う.データ取引市場では,データは一旦提供してしまうと取り戻すことが難しいという問題が存在する.そのため,データ提供者にとっては,データ収集者にデータを搾取されることなく,データの価値を評価されることが望ましい.また,データの流通を妨げている障壁の一つはプライバシーの漏洩の危険性である.よって,秘匿計算を応用して,データを全て提供せずに秘密性を保持したまま,シャプレイ値の計算が可能な評価方式の提案などを行う.
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