研究課題/領域番号 |
21K19841
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高見 英人 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (70359165)
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研究分担者 |
五斗 進 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(機構本部施設等), データサイエンス共同利用基盤施設, 教授 (40263149)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 未培養菌の培養化 / メタゲノム / 再構築ゲノム / 嫌気的マンガン酸化菌 / 生理代謝ポテンシャル / Genomaple / 培地データベース / 培養化 / ゲノム情報 / マンガン酸化菌 / 生理代謝機能 / 微生物機能分類 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋に生息する微生物群集は,有機物分解や栄養塩の再生を通じて海の光合成を支えるだけでなく、炭素、窒素、リン、硫黄といった主要生元素の循環にも深く関与するが、その殆どが未培養のままである。一方、メタゲノム解析技術の飛躍的進歩によって、海洋での有機物分解、生元素循環を担う鍵微生物種の存在が明らかになってきた。したがって、これら微生物が関与する海洋の諸現象の理解には、培養化が不可欠である。本研究は、ゲノム情報が既知の培養化微生物から推測される生理・代謝機能情報と培養条件との関係性に基づき、未培養菌のゲノム情報から適切な培養条件を導き、培養化へ結びつける方法論の開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、再構築された未培養菌ゲノムから予測された生理代謝能と類似する既知微生物群の培地情報をリンクさせ、論理的な未培養菌の培養化を目的とした。まず、未培養菌と類似する微生物群の培地成分を見やすく表示するデータベースを構築し、培養化する未培養菌は、これまでに1例しか報告のない嫌気性マンガン酸化菌とした。秋田県の八九郎温泉から採取したマンガン酸化物を含む堆積物からDNAを抽出し、メタゲノム解析を行った。再構築されたゲノム情報から生理代謝能を予測した。それと類似する既知微生物の培地情報に基づきマンガン堆積物を種菌として培養を開始し、培地条件の再検討を繰り返すことで、培養化に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の微生物の分離培養は、過去の知見と経験則によるもので、対象となる微生物の生理代謝情報に基づいたものではない。これは、対象となる微生物の生理代謝機能を知る術がなかったからである。しかし、現在では、最新のメタゲノム解析技術によって未培養菌のゲノム情報が容易に得られ、生理代謝機能の予測も可能となってきた。 本研究では、未培養菌と既知微生物のゲノム情報から予測される生理代謝ポテンシャルを比較し、最も機能的類似性の高い微生物群の培地情報を利用することで、論理的に未培養菌が培養化できることを示した。本成果は、微生物の新たな可能性を見出し、学術並びに微生物産業へ大きく貢献する点で非常に意義深い。
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