研究課題/領域番号 |
21K19850
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
小平 聡 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 計測・線量評価部, グループリーダー (00434324)
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研究分担者 |
内堀 幸夫 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所, 所長 (50342879)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 深宇宙探査 / 個人被ばく線量計 / 宇宙放射線 / 個人線量計 / 銀活性リン酸塩ガラス / 被ばく線量 / 線量計測 / 蛍光飛跡検出器 / 個人被ばく線量計測 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙における有人活動の場は、現在の国際宇宙ステーションから月へと展開しつつあり、深宇宙探査が国際的に本格化している。深宇宙での持続的な有人活動のためには、放射線環境対策が重要な課題である。深宇宙で正しく被ばく線量を評価するためには、入射粒子が付与するエネルギーを正確にその場で計測することが求められる。そこで本研究では、宇宙放射線一発一発の付与エネルギーを蛍光トラックとして計測できる銀活性リン酸塩ガラスに着目し、その場個人被ばく線量評価技術を確立することを目的とする。この技術は、計測に関わる全ての工程が光学系で閉じるため、単一小型チップ素子で個人被ばく線量計測がその場で可能になると期待される。
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研究成果の概要 |
宇宙における有人活動の場は、現在の地球近傍の国際宇宙ステーション(ISS)から月へと展開しつつあり、解決すべき技術課題の一つであるその場個人被ばく線量評価技術のフィージビリティスタディを行った。銀活性リン酸塩ガラス線量計チップを用いて、宇宙放射線を模擬した加速器ビームを用いた照射試験と線量評価プロトコールの作成、ならびに、ガラス線量計の読み出し光学系の検討と読み出し用リーダーの設計を行った。本研究が提案するその場個人被ばく線量計測方式が実用化されれば、現在抱えている技術的課題を解決し、深宇宙への持続的な有人活動に向けた大きな転換をもたらすと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際宇宙ステーション(ISS)における個人被ばく線量計測法は1995年に提案されて以降、安定的な運用により着実に線量評価が実施されており、今や世界的に標準化されたと言って良い。しかしながら、深宇宙進出の皮切りとして、月版ISSである月軌道プラットフォームゲートウェイの建設計画が着々と進行しているにもかかわらず、月有人進出に必要な個人被ばく線量計測に関する議論は進んでいないのが現状である。本研究が提案するその場個人被ばく線量計測法は、深宇宙への持続的な有人活動や進出に資するものであるとともに、次世代の個人被ばく線量計測の世界標準になるものと考えている。
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