研究課題/領域番号 |
21K19867
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
浅田 元子 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (10580954)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 機能性バイオプラスチック / 木質由来バイオプラスチック |
研究開始時の研究の概要 |
石油由来化成品であるプラスチックの代替品の製造は石油枯渇問題の解決だけでなく、地球環境保全のために喫緊の課題である。また、石油由来化成品の微小ポリマー(マイクロプラスチック)が大気、土壌や海洋の環境汚染だけでなく、生物に蓄積され食料汚染を引き起こしている。そのため、汎用プラスチックのみでなくエンジニアリングプラスチックも、安全安心な生分解性プラスチックを環境低負荷に製造することが重要である。本研究では、加水分解操作と瞬間的破砕操作から成る高活性水蒸気爆砕を前処理として用いた木質由来バイオプラスチックの多岐機能性付与製造システムの構築と評価を行う。
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研究実績の概要 |
植物性バイオマスは、最も豊富な天然有機化合物であり、食料と競合しないことから石油代替資源として注目されており、その主成分はセルロース、ヘミセルロースおよびリグニンである。このうち、セルロースとヘミセルロースはバイオ燃料やセルロースナノファイバーの製造に利用されており、研究代表者も昨年度までに高活性水蒸気爆砕によって植物性バイオマスを効率的に分離した後、水抽出、アセトン抽出により各画分(水抽出画分、アセトン抽出画分、水・アセトン抽出残渣画分)に分離し、得られた水・アセトン抽出残渣画分を原料としたセルロースナノファイバーの製造と熱・機械的特性および樹脂への補強効果を明らかにした。本年度はアセトン抽出画分(低分子量リグニン)を原料としたバイオベース型の硬化エポキシ樹脂の合成と機能性向上について検討した。アセトン可溶性リグニンは水酸基当量約140 g/eqiv.、数平均分子量約800、重量平均分子量約2,700であり、エポキシ樹脂の原料だけでなく、エポキシ樹脂の硬化剤としても利用可能であった。また、フェノール性水酸基量を増大させるためにアセトン可溶性リグニンにp-クレゾールを添加することで、硬化エポキシ樹脂の熱的・機械的特性を向上することができた。このことからアセトン可溶性リグニンを化石由来の代替原料としてある割合で使用することにより、高い熱・機械的特性が要求される電子基板材料分野でも使用可能な硬化エポキシ樹脂の原料と成り得ることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
セルロースナノファイバーの樹脂に対する補強効果は評価できたが、リグノセルロースナノファイバーの樹脂に対する補強効果の検討は未達のため。
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今後の研究の推進方策 |
種々のリグニン含有量のリグノセルロースナノファイバーを作製し、それらの熱・機械的特性を評価する。さらに、ポリ乳酸樹脂補強効果に与えるリグニン含有量の影響を究明するとともに耐熱性や強度に優れたコンポジット作製のための最適条件を決定する予定である。
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