研究課題/領域番号 |
21K19875
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
加藤 祐輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, グループ長補佐 (60214409)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 生物学的封じ込め / 微生物の成長制御 / 非天然アミノ酸 / カウンターセレクションマーカー / 大腸菌 / 合成生物学 / ピロリジン / コドン表 / アンチコドン / プラスミドキュアリング / 人工遺伝回路 / バイオセーフティ / バイオセキュリティ |
研究開始時の研究の概要 |
大腸菌をモデル系として、システムを開発する。他の生物には無害な処理によって、宿主に毒性を発揮する人工遺伝回路を導入する。その性能を実験的に評価し、設計にフィードバックして、十分な性能が得られるまで改良する。疑似的に環境放出実験を行い、作出した菌株のみ特異的に駆除できるか検証する。得られたシステムを、他の微生物種に、適用を拡張する。
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研究成果の概要 |
非天然アミノ酸Z-リジンをセンスコドンに対応してタンパク質に導入する系を組み込んだ大腸菌株を作出した。Z-リジンを与えると、機能が失われた異常なたんぱく質が作られるので、大腸菌の成長は著しく阻害された。その成長阻害の度合いは、選択したコドンに著しく依存した。側鎖の性質がZ-リジンと乖離するほど、コドン-アンチコドンの相互作用が強いほど、毒性は強くなる傾向がみられた。この仕組みを用いて、新規のカウンターセレクションマーカーとして応用できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業で使われる生物には、安全性の確認がなされていない遺伝子組換え生物、研究やワクチン製造に用いられる病原体、および在来種を駆逐して増殖する外来生物など、「役に立つが、危険性もある」生物が多数ある。本研究は、そのような生物が環境中に漏出した場合、自然の生物には影響を与えずに、特異的に除去できる仕組みを開発した。危険性をあわせもつ生物を、より安全に使用できるだろう。また、物質生産などにおいて、微生物の密度を調節し、最適な効率を得る方法としても応用できるだろう。
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