研究課題/領域番号 |
21K19876
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
星野 辰彦 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (30386619)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 環境DNA / 堆積物 / 古代生態系 / 海底堆積物 / 古代環境DNA / 真核生物 / 古代DNA / 古環境 |
研究開始時の研究の概要 |
海底の下には地質学的なタイムスケールで降り積もった堆積物が存在している。堆積物は、地表から供給される泥や砂あるいはマリンスノーから構成されているが、その中には古代の時代に生きていた生物の痕跡がDNAとして残っていることが知られている。 本研究の目的は、世界各地の海底表層から深部にいたる堆積物から抽出したDNAからそれらの古代生物のDNA情報を取り出し、その生態や古代の地球環境について新たな発見を得ることである。
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研究成果の概要 |
本研究では海洋堆積物中に保存された環境DNA分析が古代の生態系の理解するためのツールになりうるかを評価した。まず、沿岸環境の堆積物である高知県浦ノ内湾の6サイトから得られた堆積物(最大4m程度の深さ)からDNAを抽出し、18S rRNA遺伝子、およびCOI遺伝子のアンプリコンシーケンスを行った。その結果、150cm以深の堆積物では陸上植物由来のDNAが多く検出された。また、より深い堆積物(最大深度海底下650m)として世界中から得られた300の海洋堆積物中の18S rRNAを分析した結果、年代が10万年以下の堆積物において、広く真核生物のDNAが残存していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海の底の泥には過去に地球上に存在した生物のDNAの一部が分解されずにそのまま残っていることが知られている。本研究では、これらのDNAが過去の地球の生態系を理解するためのツールとして使用できるかどうかを調査した。その結果、泥の深い部分で植物のDNAが検出されることが示された。また、バルト海の堆積物では氷河期に生息していた藻類のDNAが海底の堆積物から検出され、堆積物中のDNAが古代の生物相を理解するために利用可能であることがわかった。
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