研究課題/領域番号 |
21K19891
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岸田 晶夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60224929)
|
研究分担者 |
木村 剛 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (10393216)
橋本 良秀 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (40638384)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 人工細胞外小胞 / プログラム細胞死 / 高静水圧処理 / エクストルーダー / 高静水圧 / 細胞外小胞 / 脂質二重膜小胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高静水圧による細胞死誘導を含む様々な様式で誘導されたプログラム細胞死細胞を原料に用い、脂質二重膜小胞を作製するエクストルーダーにてダウンサイジング化することで、人工的に細胞外小胞を作製する手法の開発を目的とする。得られた人工細胞外小胞の物性や生物学的機能等を解析し、生きた細胞から放たれる細胞外小胞との違いを明らかにし、細胞への情報伝達の理解を深める。また本研究では、細胞死を誘導する手法として制御されたプログラム細胞死を用いる。これにより得られる細胞外小胞体は意味を有する細胞死から得られた生体膜で構築されており、全く新しい機能を有する人工細胞外小胞といえる
|
研究成果の概要 |
プログラム細胞死を誘導した細胞を用いた人工細胞外小胞(AECV)の調製と特性解析を進めた。HeLa細胞およびNIH3T3細胞を用い、プログラム細胞死様式として高静水圧誘導細胞死を選択し、圧力条件を変更してin vitroにて各様式の細胞死を誘導した。その後、エクスルーダーにて物理的に小胞を形成させAECVを得ることができた。細胞外小胞のサイズを動的光散乱を用いて解析した。AECVのサイズ分布を制御するエクストルーダーの適用条件を決定した。AECVは細胞死を誘導した条件によって免疫系の活性可能が異なることが明らかとなった。これらの検討によりAECVの新しい生体制御材料としての可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に細胞外小胞(EV)は培養細胞から得られるエクソソームや生体組織から得られる組織結合型小胞が知られており、がん治療や再生医療への応用が期待されている。これらの細胞が産生する小胞以外に人工的小胞であるリポソームがある。本研究で調製した人工細胞外小胞は、これらの小胞とは異なり、死細胞から作製する新しい小胞で、細胞膜タンパク質や多糖を有するため大量・均一な生産が可能で、かつ種々の生体機能性が期待できる。高静水圧処理を用いることでこれまで困難であったプログラム細胞死を起こした細胞の回収を可能にした。本小胞の研究により、細胞間連絡の基礎研究や新しいDDSモダリティの開発の進展が期待される。
|