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胆膵疾患の十二指腸主乳頭擦過採取による表在細菌叢プロファイル作成と臨床応用の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K19897
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分90:人間医工学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

川嶋 啓揮  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20378045)

研究分担者 大野 栄三郎  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00447822)
石川 卓哉  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00792649)
飯田 忠  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30878319)
中村 正直  名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (60467321)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード十二指腸乳頭部腫瘍 / 胆道癌 / 細菌叢 / 膵癌 / 腸内細菌叢 / 十二指腸乳頭部癌
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、胆膵疾患の十二指腸主乳頭(PV)のブラシ擦過採取による表層細菌叢プロファイル作成と将来の基礎研究・臨床応用の可能性を探索することである。Fusobacterium nucleatumと大腸癌の関連が報告され、膵癌についても腫瘍内細菌の存在が明らかとなり注目されている。しかし、膵癌以外の胆膵疾患に関する報告は乏しい。PVは胆管・膵管が開口し、病変を通過した胆汁・膵液にさらされており、直視下に低侵襲でサンプル採取出来る特徴をもつ。本研究はPV擦過採取による細菌叢解析を行い今後の胆膵疾患の表層細菌叢、手術検体による病変内細菌叢、PV表層細菌叢と臨床所見を比較検討できるかを探索する。

研究実績の概要

本研究の目的は、胆膵疾患の十二指腸主乳頭(PV)のブラシ擦過採取による表層細菌叢プロファイル作成と将来の基礎研究・臨床応用の可能性を探索することである。膵癌についても腫瘍内細菌の存在が明らかとなり注目されている。しかし、膵癌以外の胆膵疾患に関する報告は乏しい。PVは胆管・膵管が開口し、病変を通過した胆汁・膵液にさらされており、直視下に低侵襲でサンプル採取出来る特徴をもつ。本研究はPV擦過採取による細菌叢解析を行い今後の胆膵疾患の表層細菌叢、手術検体による病変内細菌叢、PV表層細菌叢と臨床所見を比較検討できるかを探索する。
2023年度までに乳頭部腺腫23例、乳頭部癌16例、胆管癌39例、膵管狭窄症例10例に同意を取得し、サンプル採取を行った。乳頭部癌と腺腫では菌種に有意差が認められ、一部、大腸がんなど他の癌での増加が指摘されている菌種の増加が指摘され、α多様性にも有意差が認められることが確認された。胆管癌症例の乳頭部擦過による菌叢解析は可能であるが、他疾患との有意な差異は認められなかった。胆管狭窄部の検討においては、41例に施行し、擦過回数を増やすなどの工夫をすることにより胆管病変部のNGS解析可能率が60%程度まで改善したが現在の症例数では良悪性疾患の有意な差は認めなかった。胆汁、膵液については15例にNGS解析を行い解析率は50%程度であった。膵腫瘍に対する穿刺生検(FNA)検体におけるNGS解析可能率は11例に行い50%程度であった。これまでにPVと胆管病変表層、膵腫瘍内、胆汁、膵液には細菌叢が存在しており、PVにおいては腺癌症例の菌種が有意に異なることより明確になった。
2024年度は、NGS可能であった検体を対象に遅れている解析を進め論文化を進める。これらにより胆膵の発癌メカニズムの解析につながるような次なる基礎的発展研究の可能性も模索する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

症例数の蓄積は順調に進行した。NGS解析は症例蓄積の後に行うために解析するまでに時間がかかり、その後の解析まで進むのに時間を要している。一定の症例蓄積は行ったので、これまで得られた知見を論文化するとともに、他研究で得られている他疾患の細菌叢との差異や治療反応性の違いなどの解析を進めていく。膵癌などのFNA検体は症例数が少ないため、さらに症例を蓄積してNGS解析を進めることにより新たな知見が得られることに期待している。

今後の研究の推進方策

乳頭部腫瘍については大腸や他の消化器疾患、糞便の細菌叢との比較なども考慮していく。胆管病変については、疾患による細菌叢の差異を認めることは困難と考えられ治療反応性など他の方面から解析を進める。膵疾患に対するFNA検体の採取・解析数の増加を予定している。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 乳頭部腫瘍の進行と腫瘍表層に付着した口腔内常在菌の存在量との相関2023

    • 著者名/発表者名
      高田善久、石川卓哉、川嶋啓揮
    • 学会等名
      第59回 日本胆道学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Follow-up methods after endoscopic papillectomy2022

    • 著者名/発表者名
      高田善久、大野栄三郎、川嶋啓揮
    • 学会等名
      第103回日本消化器内視鏡学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳頭部腺腫内癌における術前病理と内視鏡的乳頭切除後の長期経過の関係2022

    • 著者名/発表者名
      高田善久、大野栄三郎、川嶋啓揮
    • 学会等名
      第58回日本胆道学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2024-12-25  

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