研究課題/領域番号 |
21K19925
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
望月 慎一 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (10520702)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 薬物動態システム / がんワクチン / 抗原提示 / 核酸センサー / ヒアルロン酸 / 薬物送達システム / 核酸刺激 / 抗原提示誘導 / 多糖 / 核酸 |
研究開始時の研究の概要 |
がんワクチンを投与しても、がんを攻撃する細胞傷害性T細胞(CTL)が細胞を認識できな くなることがある。がん細胞はCTLの攻撃を避けるために、抗原を提示するタンパク質「MHCクラスI分子」の発現を抑制してしまう。本挑戦的研究の目的は、CTLにがん細胞を再び敵であると認識させるため、二重鎖RNA修飾HAを用いた細胞表層改変技術(MHCクラスI分子の発現誘導技術)の開発である。
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研究成果の概要 |
ヒアルロン酸(HA)のカルボキシル基にアミノ基を修飾し、それを足場として1本鎖RNA(オリゴシチジル酸:rC40)を修飾させた(HA-rC40)。アミノ基の修飾率はカルボキシル基に対して6%程度であったが、ほぼその全てにrC40を結合させることが出来た。多角度光散乱を用いてキャラクタリゼーションを行ったところ、rC40を修飾してもHAの形態はほとんど変化していないことが分かり、その後の受容体(CD44)への結合も影響ないことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのがんワクチン効果の向上のための研究は基本的には免疫細胞(抗原提示細胞)をコントロールすることにしか目が向けられていない。本申請の様ながん細胞に刺激を与えるような核酸(siRNAとは異なる二重鎖RNA)を送達させることで細胞の表層を改変させ(MHCクラスI分子を発現させ)、CTL活性の向上を試みる報告例はない。その中で、本提案の抗原性改変技術はがんワクチンに対する新たな戦略の一つになり得ると確信している。
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