研究課題/領域番号 |
21K19933
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
橋本 謙 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (80341080)
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研究分担者 |
毛利 聡 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00294413)
塚田 孝祐 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00351883)
臼居 優 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10868615)
花島 章 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70572981)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 心筋 / 分裂 / 再生 / 酸素環境 / 進化 / 低酸素 / ヘモグロビン / 胎盤 / 心筋細胞 / 分裂・再生 / 胎児環境 |
研究開始時の研究の概要 |
心筋細胞は低酸素下にある子宮内胎生期にのみ分裂再生能を持つ為、低酸素ベースの心再生医療が期待されている。多くの動物では、胎児環境を規定する胎盤の酸素供給効率は悪く、その不足分を特殊な高酸素親和性ヘモグロビン[Hb]によって補填するという特殊な方式で胎児は十分な酸素を確保すると考えられてきた。しかし、この特殊方式の真の意義は不明である。我々はHb親和曲線の解析から、この方式の意義は十分な酸素供給ではなく、逆に、心筋分裂等の胎児発生に必要な"厳密な低酸素環境"の提供ではと着想した。本研究では、独自実験系により本着想を検証し、「十分な酸素供給」から「最小限の酸素供給」へのパラダイムシフトを提唱する。
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研究成果の概要 |
哺乳類の心筋細胞は低酸素下の胎生期にのみ分裂再生能を持つ為、低酸素ベースの心再生医療が期待されている。一方、進化学的観点から他の動物種の心再生研究も進んでいる。中でも両生類は成体期においても強い心再生能を持つことが知られているが、酸素動態との関連は不明である。本研究では、酸素動態の評価手法として、1)採取血液によるヘモグロビン酸素親和曲線、2)ポルフィリンによるin vivo酸素分圧計測を組み合わせた新規実験系を構築し、これを種々の両生類(アホロートル、イベリアトゲイモリ、アフリカツメガエル)に適用すると共に、ラット臍帯血管での計測に成功し、胎児循環の酸素動態の理解への一歩を踏み出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の心筋細胞は低酸素下の胎生期にのみ分裂再生能を持つ為、低酸素ベースの心再生医療が期待されている。一方、一部の両生類は成体期においても強い心再生能を持つが、酸素動態との関連は不明である。動物体内において、酸素はヘモグロビン[Hb]との結合解離により血管から組織への供給が調節されている為、酸素動態を正確に評価するには、1)Hbの酸素飽和度、2)酸素分圧の両方の情報が必要である。本研究ではこれらを組み合わせた新規実験系を構築し、種々の両生類(アホロートル、イベリアトゲイモリ、アフリカツメガエル)やラット胎児に適用することで、心再生能を有する動物種の酸素動態を評価可能な実験系を構築した。
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