研究課題/領域番号 |
21K19935
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
守本 祐司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生理学, 教授 (10449069)
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研究分担者 |
藤田 克彦 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (20281644)
藤枝 俊宣 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70538735)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 光線力学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
【背景】光線力学治療(PDT)の発展系で、微弱光を長時間照射するメトロノミックPDT(mPDT)は、がんの緩徐な細胞死を誘導するので免疫応答による抗腫瘍効果の増大が期待できる。また、微弱光ゆえに小型の発光デバイスで事足りるため深部臓器に適用しやすい。 【解決すべき問題】体腔内臓器は呼吸、心拍、体動等に揺動され変形・伸縮・移動し、その表面は粘性物質で覆われる。かような環境下で光照射し続けるためには、埋込光源は臓器に接着し変形に追従する必要がある。 【目的と意義】mPDTを深部臓器がん治療に適用するため、液体金属と高分子材料から成る超柔軟で体内埋込可能な臓器に接着できる、医療用デバイスを創製する。
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研究成果の概要 |
Metronomic photodynamic therapy (mPDT)は、長期間にわたり微弱光を使用して標的がん細胞を処理し、免疫応答を活用した抗腫瘍効果を強化する技術である。この治療法の課題は、体動に対応可能な発光デバイスの設置である。申請者らは超柔軟なデバイスの開発に成功し、変形しながらも安定した発光を提供できるプロトタイプを作成した。昨年度まで消化管を対象にラット実験を行ったが、デバイスの構造的問題により発光が短期間で停止し、効果検証ができなかった。現在、改良を進めているところである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DIW式3Dプリンティングによるアンテナコイルの形成技術、溶液塗布プロセスによる次世代有機EL素子、組織接着性高分子ナノシートという先進的素材や技術の融合により既存の体内埋込型医療用電子デバイスの柔軟性と接着性を凌駕する医療用デバイスが創製され、体内埋込型発光デバイスによる深部臓器に対する実用的mPDTシステムが誕生する。開発の実現により、mPDTの適用範囲は大幅に拡がり、mPDTが臨床応用に資する医療技術として承認される方向へと強力に導き、在宅がん治療も夢ではない。
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