研究課題/領域番号 |
21K19951
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中谷内 悠 九州大学, 人文科学研究院, 学術研究員 (90908170)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 心の哲学 / 他者理解 / 動物の心 / 概念相対主義 / 心的内容 / 動物認知 / 思考と言語 / 言語表象・画像表象 / 不確定性 / 哲学 / 他者理解・解釈 / 動物の心・認知 |
研究開始時の研究の概要 |
他者の観察可能な行動をもとにして、その人の思考をどのようにして知ることができるのか、という他者解釈の問題に本研究は取り組む。特に、言語行動と非言語行動のそれぞれが、他者の思考を解釈するうえで果たす役割を明らかにしたうえで、言語能力のある生物とない生物のどちらにも適用できるような一般的な解釈理論を示すことを目的とする。デイヴィドソンの解釈理論や動物認知に関する哲学的な研究に依拠して考察を進める。
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研究成果の概要 |
他者の観察可能な行動をもとにして、その人の思考をどのようにして知ることができるのか、という他者解釈(他者理解)の問題に本研究は取り組んだ。他者解釈には、個々の場面で他者が何を考えているのかを解釈する側面、そして、そこに含まれることとして他者の思考能力・概念能力を解釈するという側面がある。 本研究では、言語行動と非言語行動のそれぞれが、他者の思考を解釈するうえで果たす役割、そして、言語能力のある生物と無い生物の思考能力・概念能力の違いを明らかにしようとした。成果として、表象の形式の観点からの説明を提示し、さらに概念の相対主義に関する議論のうちに、概念の多様性に関するより具体的な特徴づけを探った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では、言語行動をもとにした解釈理論が精緻化されてきたが、近年では、動物認知研究の理論的枠組みとして、言語能力のない動物の思考を、非言語行動をもとに解釈する方法を明らかにすることが期待されている。 この研究を通じて、表象の形式や、概念の多様性に着目することで、思考能力・概念能力を理解するための理論的な枠組みの可能性が提示されることとなった。
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