研究課題/領域番号 |
21K19960
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
矢島 正豊 (矢島礼迪) 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助手 (40906591)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 法華懺法 / 法華三昧行法 / 如法懺法 / 御懺法講 / 瓦経 / 懺法 / 仏教儀礼 / 魚山叢書 / 法華験記 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の平安期に成立した仏教儀礼である法華懺法を扱う。法華懺法は中国隋代の僧智顗が著した『法華三昧行法』をもとに構成されている。同書は本来、『法華経』に説かれる法華三昧を得るための行法書であったが、日本では行法が儀礼化し、平安中期には仏教音楽である声明を伴った次第が成立する。また、平安後期に後白河法皇が宮中で御懺法講として修したことで、法華懺法は天皇家、公家、武家、寺家を繋ぐ特別な儀礼へと展開していった。しかし、法華懺法の成立過程については不明な点が多く、その展開を詳細に扱った研究もこれまでにない。したがって、本研究ではそれらを明らかにするため、資料調査を中心とした基礎的研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では法華懺法の資料調査を中心に行い、先行研究で注目されていなかった関連資料を複数確認できた。これにより法華懺法の次第本の古本を平安後期まで遡って検討することができ、現行次第までの成立過程も明らかにできた。なお、本研究では法華懺法の展開として宮中での御懺法講にも注目したが、時間的な制約から成果は不十分であった。本研究では法華懺法の成立過程について、ある程度の成果が得られたため、今後、法華懺法の展開を考究していく中で御懺法講の検討にも取り組んでいく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法華懺法は平安中期以降、天皇家、公家、武家、寺家が関与する特別な儀礼であったと考えられ、仏教学や仏教史だけでなく多くの分野においても注目すべき研究対象である。しかし、これまでに法華懺法の詳細な研究はなく、成立過程も明らかになっていなかった。本研究によって成立過程が明らかになったことは学術的にも意義深く、この成果は今後、平安中期以降の法華懺法の展開を考究していく上での基礎となるものである。
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