研究課題/領域番号 |
21K19996
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
高木 佳奈 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助教 (10906788)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アルゼンチン / 日系社会 / 文化交流 / 島崎藤村 / 有島生馬 / 藤田嗣治 / ウィリアム・ヘンリー・ハドソン / 日本人移民 / ペンクラブ / 文化交流史 / 日本文学 / 日本美術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1930年代に日本とアルゼンチンの間でどのような文化交流が行われたのかを考察するものである。この時期に、日本から作家の島崎藤村、画家の藤田嗣治、有島生馬らがアルゼンチンを訪れ、講演会や展覧会を行った。当時既に多くの日本人移民がブエノスアイレスを中心に定着していたが、アルゼンチン人の間では、日本や日本文化についてはほとんど知られていなかった。本研究では文学・美術を中心にアルゼンチンを訪れた日本の文化人の活動を調査し、アルゼンチン社会・日系社会においてどのような反響と影響があったのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本とアルゼンチンの間で行われた文化交流について明らかにするものである。日本人移民が定着した1930年代に、藤田嗣治、島崎藤村、有島生馬ら日本の文化人がアルゼンチンを訪れた。彼らが日本人移民とどのような交流を持ち、日系社会を介してアルゼンチン社会にどう紹介されたのかを考察することが目的である。また、作家・鳥類学者ウィリアム・ヘンリー・ハドソンについて、日本との交流という観点から研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルゼンチンを訪れた日本の文化人たちが現地のメディアに大きく取り上げられ、日系社会の地位向上にも影響を与えたことが明らかとなった。アルゼンチンでの調査ではフジタと交流を持った日本人移民の遺族から話を聞き、アルゼンチン滞在中の写真など貴重な資料の提供を受け、日系移民がフジタを経済的に支援していたことも明らかとなった。 2022年はハドソン没後100周年にあたり、日本語への翻訳や、子孫を通じた日本との交流に関する論文を執筆した。ハドソンの姪がアルゼンチンに移住した日本人と結婚したことをきっかけに、ハドソンが日本・アルゼンチン友好を象徴する存在として語られてきたことを明らかにした。
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