研究課題/領域番号 |
21K19997
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知淑徳大学 |
研究代表者 |
荻原 大地 愛知淑徳大学, 文学部, 助教 (60907913)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 近世実録 / 日本近世文学 / 高木折右衛門物実録 / 『武道白石英』 / 『女武勇集』 / 活字翻刻本 / 講談速記本 / 高木折右衛門 / 女武勇 / 写本 / 明治期刊行物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、江戸時代に写本で流通した近世実録と呼ばれるジャンルのうち、武勇伝を題材とした作品に注目し、その発展と受容の実態を明らかにするものである。具体的には、研究対象とする実録作品が流布する過程でどのような変化を遂げたのかを図式化した上で、テクストや内容の比較によって、近世期の文学や芸術、明治期刊行物への受容実態を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、今まで先行研究がほとんどなかった高木折右衛門物実録・『女武勇集』・アヘン戦争物実録を研究対象とし、諸本調査と系統整理、具体的な内容分析、後世への受容実態の解明を行った。その結果、高木折右衛門物実録(『武道白石英』)の3種類のバリエーションの存在とその特徴、「女武勇」という概念とその特徴、近世実録におけるアヘン戦争描写の特徴などを明らかにできた。これらの成果によって、近世実録の基礎研究を進展させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世実録研究は2000年代に入ってから研究が本格化した新興のジャンルであり、諸本調査・系統整理・翻刻注解・周辺領域との比較検討といった基礎的研究さえ十分に行われていない。特に、本研究で研究対象とした作品はいずれも、どこにどのような本が現存しているのか、どのような内容を持つのか、後世にどのように受容されたのかなど、不明な部分が多い作品だった。本研究の成果によって、これらの疑問点はおおむね解消され、近世実録の基礎研究の充実に寄与することができた。
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