研究課題/領域番号 |
21K20001
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良教育大学 (2023) 桃山学院教育大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
山田 実樹 奈良教育大学, 国語教育講座, 講師 (00909038)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 語種 / 赤い鳥 / コーパス / 近代語 / 児童雑誌 / 児童文学 / 語彙 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,1)『赤い鳥』の言語的特徴を実証的に明らかにすること,2)他の近代語資料と の対照を目的として,『赤い鳥』の言語資料としての位置づけについて考える。そのために,『赤い鳥』の童話作品を対象として電子化を行い,語種調査を実施する。当時の語彙変化が子ども向け文学作品にも反映されているのか,子ども向け文学作品独特の語彙使用があるかについて検討することで,『赤い鳥』がどのような近代語資料であるのかを考える。
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研究成果の概要 |
本研究は、1)『赤い鳥』の言語的特徴を実証的に明らかにすること、2)他の近代語資料との対照から、『赤い鳥』の言語資料としての位置づけを明らかにすることを目的として、『赤い鳥』の童話作品における語種調査と、語種調査のための童話作品電子化作業を行った。語種調査においては1)鈴木三重吉作品では、後ろの巻ほど和語が減少、漢語が増加している。2)和語の使用率は他作家の方が高い。3)外来語は使用数は多くないが、衣食住に関する語が多く、表記も揺れている。ことを明らかにした。電子化作業では、166作品を電子データ化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの近代語研究において、児童を読者とする書き言葉資料に関する言語学的な研究は、国定教科書の語彙調査以外では手薄である。本研究で調査対象とした『赤い鳥』も、綴り方指導に関する資料として国語教育の分野では多くの研究がなされているが、日本語学的調査はなされていなかった。この刊行時期と受容者という点で重要な近代語資料について、語種調査を通して言語的特徴を明らかにし、その資料性について述べた点に本研究の意義がある。
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