研究課題/領域番号 |
21K20002
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
辻村 尚子 大手前大学, 国際日本学部, 准教授 (70908996)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 書簡 / 蕉風俳諧 / 芭蕉 / 蕉門 / 越人 / 蕪村 / 柿衞文庫 / 近世俳諧 |
研究開始時の研究の概要 |
蕉風俳諧の究明は、俳文学研究において重要な課題であるが、従来は芭蕉作品の解釈や俳論書の分析が中心であった。本研究は、蕉風俳諧研究の手段として書簡を活用しようとするものである。具体的には、公益財団法人柿衞文庫が所蔵する芭蕉および蕉門俳人の書簡を対象とした書誌・内容調査に基づくリストを作成し、書簡研究の基盤を築くことを主たる目的とする。
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研究成果の概要 |
公益財団法人柿衞文庫が所蔵する芭蕉ならびに蕉門第一世代の書簡調査を実施した。調査の成果として、越人書簡について論文を発表し、「かるみ」以前の、芭蕉の初期蕉風俳諧が、越人門においてどのように受容されていたのかを明らかにした。あわせて、従来「蕉風離反者」と位置付けられてきた越人の再評価を行った。また、芭蕉と蕪村書簡に関する論文3点を発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
書簡が有する、筆跡・内容両面における豊富な情報を活用することで、これまで、作品解釈や俳論分析、俳書入集歴による人的交流の把握が中心であった蕉風俳諧研究に新たな視点を提供することができた。特に、芭蕉没後の蕉門第一世代については、伝存資料の少なさもあり研究が遅れている分野である。書簡の解読を通して具体的な動向が明らかになり、伝記研究の前進、俳人の再評価につながった。また、書簡の筆跡は、今後、直筆資料の真贋鑑定の基本資料として活用されうるものである。
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