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第二言語としての日本語の名詞修飾に関する実証的研究:過剰使用される「の」の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K20018
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関城西国際大学 (2023)
中央大学 (2022)
工学院大学 (2021)

研究代表者

鈴木 一徳  城西国際大学, 国際人文学部, 助教 (20907943)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード第二言語習得 / 日本語学習者 / 名詞修飾節構造 / 「の」の過剰使用 / 日本語教育
研究開始時の研究の概要

第二言語として日本語を習得している学習者の名詞修飾構造の言語知識と言語運用について、実証的に解明する。特に、学習者の母語を問わずに広く観察される「の」の過剰使用(例:先生が書いたの論文)に焦点を当てる。日本語学習者による「の」の過剰使用は、母語に関係なく広く観察されているにもかかわらず、そのメカニズムの解明には至っておらず、各論にとらわれない統合的な研究が必要である。そこで本研究では、異なる母語を持つ日本語学習者を対象に、言語知識と言語運用の両方の側面から、「の」の過剰使用に関する複数の要因を統合的に検討し、第二言語習得理論、言語理論、そして日本語教育への示唆をする。

研究実績の概要

本研究は、第二言語として日本語を習得している学習者の名詞修飾構造の言語知識と言語運用について、実証的に解明するものである。特に、学習者の母語を問わずに広く観察される「の」の過剰使用(例:*先生が書いたの論文)に焦点を当てた研究を行い、その「の」の過剰使用のメカニズムを解明することを目的としている。日本語学習者による「の」の過剰使用は、母語に関係なく広く観察されているにもかかわらず、そのメカニズムの解明には至っておらず、各論にとらわれない統合的な研究が必要である。
そこで本研究では、異なる母語を持つ日本語学習者を対象に、言語知識と言語運用の両方の側面から、「の」の過剰使用に関する複数の要因を統合的に検討し、そのメカニズムを明らかにすることを目的とする。
2023年度は、2020年度~2022年度に集中的に実施した先行研究の整理を踏まえ、多言語母語の日本語学習者横断コーパス(I-JAS)を用いたコーパス研究に関する学会発表を1件、および論文執筆を1編行った。
1編目(日本語教育方法研究会誌)は、I-JASを用いて英語・韓国語・中国語を母語とする日本語学習者による「の」の過剰使用の傾向に関する探索的研究であった。被修飾部がイ形容詞、ナ形容詞、動詞である場合に過剰に使用される「の」を抽出したところ、中国語話者と英語話者については、特にイ形容詞修飾構造において「の」の過剰使用が多く観察されることを報告した。また、本研究会誌の報告をもとに、中央大学人文科学研究所の紀要に、データ収集方法の詳細や更なる考察を加えたものを投稿した。
現在は、I-JASを用いた「の」の過剰使用に関する研究について、学習者の母語をさらに広げて分析をしている。また、オンライン実験の準備も並行して進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験対象者である留学生(日本語学習者)の確保が十分に行えず、実験研究が予定通りに計画が進まなかった。

今後の研究の推進方策

現在、I-JASを用いたコーパス研究を継続している。コーパス言語学の研究手法の知識をアップデートし、第二言語学習者が持つ言語の仕組みを抽出を目指す。
オンライン上で実施可能な実験については継続して実験項目を作成中である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 「の」の過剰使用の起こりやすさ―I-JASを用いた品詞別・母語別分析―2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      日本語教育方法研究会誌

      巻: 30 (2) ページ: 102-103

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 英語の補文標識選択―第二言語学習者のデータに基づく予備的調査―2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      英語学・英語教育研究

      巻: 29 (43) ページ: 91-106

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 再述代名詞を含む英語関係節の容認性―第二言語学習者のデータに基づく考察―2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      英語学・英語教育研究

      巻: 28 (42) ページ: 101-120

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本語の「の」の過剰使用の可能性に関する一考察:中国語の「的」の認可に着目して2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木 一徳
    • 雑誌名

      文学部紀要

      巻: 36 号: 1 ページ: 117-128

    • DOI

      10.15034/00008096

    • ISSN
      09145729
    • URL

      https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/8120

    • 年月日
      2022-09-30
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 遊離数量詞を含む日本語の自動詞文の容認可能性―干渉する付加詞の影響の検討―2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      語彙研究

      巻: 19 ページ: 46-56

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 言語学的アプローチに基づく第二言語習得研究の応用可能性―試論―2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      英語学・英語教育研究

      巻: 27 (41) ページ: 167-179

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 第二言語としての日本語の格助詞脱落―Kanno (1996) の概観とその応用可能性―2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 雑誌名

      文教大学文学部紀要

      巻: 35 (1) ページ: 37-46

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 「の」の過剰使用の起こりやすさ―I-JASを用いた品詞別・母語別分析―2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木一徳
    • 学会等名
      日本語教育方法研究会第62回研究会 (JLEM 62)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Acceptable/unacceptable/in-between sentences in Japanese: An experimental study on long-distance numeral quantifiers2022

    • 著者名/発表者名
      Kazunori Suzuki, Michiru Hirano, Hilofumi Yamamoto
    • 学会等名
      The Digital Humanities 2022 Conference
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2024-12-25  

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