研究課題/領域番号 |
21K20072
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 平安女学院大学 |
研究代表者 |
朴 美ぎょん 平安女学院大学, 国際観光学部, 助教 (60908044)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 鬼神 / ドッケビ / 妖怪 / 幽霊 / 視覚文化 / 表象文化 / 日韓比較 / 視覚表象 / トッケビ/ドッケビ / 表象 / 歌舞伎 / ホラー映画 |
研究開始時の研究の概要 |
韓国人が抱く「鬼神」の典型的イメージは、女性で、髪が長く、白い服を着ているというもので、日本における「幽霊」の典型的イメージと共通の特徴を有しており、両者の影響関係については既に先行研究でも指摘されている。本研究の目的は、日韓の幽霊/鬼神の視覚イメージ(表象)のそれぞれの変遷および互いの影響関係を様々な視覚的・映像的資料に基づいて時系列で辿ることによって、両国の文化的な共通点および差異を明らかにするとともに、植民地時代から現代までの日韓文化交流史の一端を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本研究では、植民地時代から現代までの日韓の幽霊表象を時系列順に検討した。まず、軍事政権期の鬼神表象について、2022年9月のカルチュラル・スタディーズ学会で「1960年代の韓国映画における鬼神イメージ―日本の幽霊の影響を中心に―」というタイトルで口頭発表を、2023年5月に国際学会ACAHで「軍事政権鬼の女性表象:テレビドラマからみる女性幽霊を中心に」というタイトルで口頭発表を行った(発表動画はオンライン公開中)。そして、90年代以降について、韓国人のドッケビ(妖怪全般、鬼神も含む)認識に関する論文「韓国の妖怪ドッケビの世代別認識調査」が『平安女学院大学年報』23号(2023年)に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、テーマや視点において新規性を持っている。まずテーマにおいては、幽霊と鬼神の影響関係に関する研究は幽霊画など平面に注目したものが多いが、本研究は幽霊・鬼神のしぐさ、舞台演出なども含めた総合的な考察であること、また、今まで研究が少ない韓国の軍事政権期、公式的に日本の大衆文化交流が禁じられた時期における大きな影響に注目している点に新規性がある。 視点においては、本研究は女性の欲望や恨みの変化に注目しており、核家族化など家庭の形の変化や女性の社会進出などの性役割の変化がもたらした社会の不安と恐怖に注目し、鬼神の恨みを個人のものではなく社会的問題に還元して考察している。
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